地上波初放送だそうで、見ました。
視聴率的には、惨敗だったとネットニュースで叩かれていました。
しかし、実際に見た感想としては、近年の邦画の中でもトップクラスの面白さだと思いました。思わず、続けて二度目を見てしまったほどです。
広告業界のパロディ喜劇ですが、ユーモア映画として抜群です。
ただのおちゃらけかと思うような伏線の全てが後に意味を持ってくる絶妙の脚本が素晴らしい。
次に、最初は同姓だと言うだけで同行させられて嫌がっていた北川景子が、
なんでわたしが一緒に?
あんた首が懸かってるんだから真面目にやったら?
みんながやってることなんだから、インチキもありよ?
どうしてわたしが考えてやらなきゃならないのよ?
なんでわたしがあんたのために動いているのに、あんたは他のCMのこと考えてるのよ?
と移っていって、最後には妻夫木とめでたくカップルになる感情の機微の移り変わりは絶妙です。個人的には、ダイス船長と最後には結ばれるモンスリーさん以来のスマッシュヒットでした。
北川景子と言うと、個人的には「モップガール」に尽きると思っていたのですが、今回はそれを越えましたね‥(^o^)
シーンとしては、復活選考後に部屋に帰ってきた妻夫木に、「わたしの予想だと、ここで夕食に誘ってくれると思うんだけどな」と言うシーンが最高でした。そして、そのレストランの夕食で偶然、出会った選考委員長に、「オタク、その竹輪で俺を見てくれないか? 未来が見えるんだろう? 立派なスーツを着て椅子にふんぞり返っているかい?」と聞かれ、「ソーリー、あなたはスタジオで働いています、Tシャツを着て」と答え、それに委員長が考え込むシーンも素晴らしい。
それにしてもリリー・フランキーの教えたどうしようもない英語が、選考委員会で全て絶妙の効果を発揮するのにも驚きます。
繰り返しますが、非常に良く出来た回収忘れの伏線のない緊密な構成です。途中でトイレに行くのは禁止です‥(^_^;
それにしてもこれが同時間帯最低視聴率って言うのは、視聴率とは作品の内容ではなく事前の宣伝の勝負でしかないのだと痛感します。連ドラなら口コミで2回目以降にじりじり盛り返せるのでしょうが、2時間単発勝負ではなんともならないのですね。
あまり、視聴率に踊らされないようにしないと‥(^_^;