終戦ドラマ「アイドル」を見る

8月11日の本放送を録画したものを、今になってようやく視聴しました。

この題材で終戦ドラマとして上手くまとまるのかと心配していましたが、案に相違して非常に良くできていました。

主役の明日待子を演じる古川琴音は、非常にクセが強いのでどうかと思いましたが、「サギデカ」の時とは打って変わった役を見事に演じ切りました。

新宿三丁目にあった「ムーラン・ルージュ」が舞台ですが、田舎から口減らしで出てきた待子が、オーディションで太腿を出して見せたら当時のスターだった高輪芳子が「ひろってあげなさいよ」と鶴の一声を発して合格に。

その芳子を演じるのが「潜水艦カッペリーニ」の愛季れいか。NHKに出たことあったかと調べたら、そうでした青天の井上武子だったのですね。失念しておりました。

芳子が結核で退団すると、支配人の佐々木は「エロ」から「かわいい」に大胆に舵を切り、まるでAKB48のプロデュースかと思うようなことを言い出して待子を後継に据えます。

ルージュのシンボルである赤い風車看板も金属供出で持って行かれ、戦況が悪化するにつれて、店名も「作文館」と改まりレビューもできなくなります。

そんな中、学徒出陣が決まると学生無料デーを設定。待子は出陣が決まっている学生に一人一人握手して武運を祈ります。

さらに戦況が悪化して前線慰問団のリクエストが来ると、その対応で支配人と待子は衝突します。待子は理想を追って慰問に行きますがそこでの慰問の実態は彼女の思いとはまったく相容れませんでした。

帰国すると支配人はなんと検閲官を抱き込んで一世一代の大舞台として一夜限りのムーランルージュ復活を仕掛けます。

その舞台に立つ決意をした待子は、退団した芳子、出征した正太郎と三人で舞台に立つ姿を思い浮かべます。

ドラマの最後に美空ひばりとおぼしき少女が登場するのですが、彼女がムーランルージュで歌ったのは実話なのだそうです。

美空ひばり、野辺かほる、明日待子の三人とムーラン : 徒然G3(ツレヅレジイサン)日話秘話飛話 (livedoor.blog)