天使の耳:後編を見る

 90分×2回の東野原作ミステリー。
 後編は前編から引き継いだ事故調査と、新たに深夜の交差点でのトラックの横転事故。この横転事故は、無神経な外車のオバさんが直前横断したためと判るのですが、当のオバさんは最初からトラックの前方不注意を主張して自分に非があるという意識ゼロ。
 これに怒る小芝と安田ですが、法律的にはとても裁ききれません。運転手の未亡人はその理不尽に怒ってオバさんをストーカーします。オバさんからのストーカー通報に安田は危険を感じて現場に赴きますがオバさんの車の前に飛び出す未亡人を止めることができません。小芝が飛び込んで未亡人を救いますが、なぜ安田が止められなかったのか課長(壇れい)に聞きます。すると、安田の亡くなった奥さん(星野真里)が心無い路上駐車のせいで緊急搬送が間に合わず死んだことを聞かされます。
 小芝は事件を調べますが、すると問題の路上駐車に対して安田が突破を試みたことが当て逃げとして通報された履歴を見つけます。さらに当該原告がその2か月後に死亡していることに気付きます。もしかしてと思い墓参り中の安田に確認すると、安田の奥さんが小芝の命の恩人であること、やはり安田が当該原告の事故を誘導していることが判ります。
 最後は安田は逮捕されて連行されるのですが、そのパトカーの中で本ドラマの出発点であるユーミンの「リフレインが叫んでる」が掛かるのが洒落れています。
 そして、その歌詞を「失恋ソング」と捉えるか、「前を向いた歌」と捉えるかの所内での会話で〆となります。

 安田顕は、もともと渋い役者ですが、本作では非常に味のある演技をしていて好感度上がりました。小芝はNHKでは「特撮ガガガ」あたりから頻繁に見るようになりましたが、今回はシリアスを演じて見せて幅を広げたと思います。小芝も巡りあわせ次第では朝ドラ主役もなくはないような気がしてきましたがいかがでしょうか?