〇カラマーゾフの兄弟4を読む

 ワンクッションおいて、ついに4巻。

 3巻に引き続きリーダビリティは高いです。700ページの大作ですが、まぁ順調に読み終わりました。

 いよいよ本裁判となり、後半は検事の論述、弁護士の弁護、検事の反論と、両者の長広舌が続きます。そして、判決は意外にも!

p570

 そもそもカラマーゾフハムレット風に、その先に何があるかなどと考えたかどうか。そもそもカラマーゾフハムレット風に、その先に何があるかなど、かんがえられるのかどうかもわかりません。いいえ、陪審員のみなさん、あちらにはハムレットがおりますが、わが国にはさしあたり、カラマーゾフがいるのみなのです!」

p589

 法廷では拍手喝采こそ起こらなかったものの、まじめな人たちはご満悦だった。さほど満足していなかったのはご婦人がただけだが、それでもやはり彼(イッポリート検事)の雄弁は気に入られた。ましてや彼女たちが、その結果についてはなんらの心配もいだかず、フェチュコーヴィチにすべてを期待していたからなおさらだった。