RRRを見る

 3月の映画です。

 ゴジラ像の映画館。家内の友人が絶賛しているという「RRR」の朝一番があったので見てきました。3時間15分を一挙放送。トイレ休憩が欲しかったです。

 最初から最後までハイテンション&ハイスピードで一気に走り抜ける映画です。

 主人公の二人はイギリスに対する抵抗運動をした実在の人物がモデルなのだそうです。どこらへんまでが実話なのかは良く判らないのですが、たぶんこんなことは在り得ないだろうなと思うくらい非人間的な大活躍をします。

 冒頭はゴンド族の集落にやってきた総督夫妻が、ネイリングをしてくれた現地の娘がかわいいというので二束三文で娘を買い取ってしまう場面。止めようとする母親を丸太で殴り倒して放置して去っていきます。

 主人公の一人、ビームは、この少女の兄で、神に誓いを立てて妹を探しにデリーの街へ出ます。

 この話しを聞いた総督府は、優秀なインド人警察官ラーマを、この兄を捕まえる特別任務に任命します。

 実はラーマは、イギリスに対する抵抗運動のために警察に潜入しているインド活動家なのですが、このことはゆっくりと明かされていきます。

 追うものと追われるものは、偶然にも鉄橋での揮発油輸送車両の脱線爆発事故に巻き込まれた少年を助けるために協力することになります。鉄橋の上から手を振るラーマ、それに気づいて振り返すビーム。バイクで鉄橋に乗り付けるビームに対して、身振りでこうやって助けようと指示を出すラーマ。このボディランゲージでどうして通じるものかと思うのですが見事に意図は通じ、互いの体をロープで結んだ二人は鉄橋の両側に飛び降りて互いをアンカーにしてぶら下がり、ビームが少年を引き上げて反動を付けてラーマに投げ渡します。投げ渡されたラーマは少年を火災から安全な中洲へと投げ捨てます。この時にラーマが国旗を取って川水に濡らしてビームに少年と交換に投げ渡すのですが、ビームはこれを体に巻き付けて水面火災の炎の中を潜って戻ってきます。

 スゴイ。スゴすぎます。

 見事にレスキューを果たした二人は鉄橋の上で抱き合って絆を確かめます。

 このシーンはインパクトありました。

 続いて前半戦の山場は、街で総督の姪を見掛けて心の優しそうな人だと一目惚れしてしまったビーム。それに、「運命を感じたら声を掛けなければ駄目だ」と忠告し、彼女の車の前に折れ釘をばらまいてパンクさせ、その修理を引き受けさせて彼女と接近させるラーマ。ここらへんのちょっと平和な時間もとても良い感じでした。

 ジェニファーはビームを気に入り舞踏会に招待します。ビームをおめかしさせて会場に送り込むラーマ。しかし、会場でイギリス人に足を引っかけられてメイドに倒れ込んでしまうビーム。メイドが落として転がったお盆を踏みつけて空中に舞い上がらせ、それが着地してくるとドラマーからスティックを奪って叩きはじめるラーマ。このラーマのビートに合わせてインドのダンス、ナートゥを激しく踏み続けます。

 相手のイギリス人も応酬して期せずして英印ダンスバトルに。ジェニファーも参加し、会場のイギリス淑女たちも加わって大ダンス大会に。このダンスバトルのシーンは非常にインパクトありました。

 他にもインパクトのあるシーンは多々あるのですが、気持ちよく見られるという点ではダンスバトルに及ぶシーンはないでしょうか。

 また、このダンスバトルを開始するラーマのビートは、後にビームがラーマを助けにイギリスのバラックに潜入した時に互いの居場所を確認するのに使われます。ここらへんの伏線の使い方は非常に洒落れています。