GMT:アンシェントワールドへの追加考察

ソードオブローマの比較記事を書いて頭の中が多少整理されたか。
そうして改めてGMTのアンシェントワールドの企画を考えてみると懸念点が一つ。第1作のRRRのシナリオを見ると、いずれもがマップやユニットのごく一部しか使わないシナリオばかり。この時代の各戦役をプレイするには、縮尺が小さすぎるのだろう。この点についてはRRR発売時にマップにどの程度の領域が収められるかにKOSさんが注目していたことが思い出される。
逆にこの縮尺だと、今度は第二次ポエニ戦争をプレイするには縮尺が大きすぎてしまい地中海を囲む領域をカバーするフルマップが5枚とか7枚とかいうビッグゲームになってしまう。
古代戦の難点として、興味深い戦役は数多いのだが、それを取り扱うのに適切なスケールのレンジが広いということがある。これは空間的にも時間的にもありそうで、共通スケールで描き出そうと言う企画には苦難が多い。
アンシェントワールドの取ったスケールは、第二次ポエニがSPIビッグゲームクラスの範囲に収まり、その一方で短い戦役の戦術的な興味も1ヘクスの1回の戦闘の中の詳細ルールとしてテイストを感じさせてくれるという難しい中での苦心の伺える選択だったのだろう。そこまで考えて改めてRRRを見てみると、ルールの不明点が多かったりする不満はあるにしても、気概と努力を感じ取ることができようか‥(^o^;

ただ結論としては共和制ローマの勃興期だけ遊びたければSORをやった方が面白いし、第二次ポエニ戦争だけ遊びたければハンニバルがプレイしやすいということになるのではないだろうか?
アンシェントワールドは、こうした縮尺が全然違う古代戦を同じ縮尺で表すとどうなるのか‥という意味で資料的には非常に興味深く有意義なのだが‥(^o^) 逆の疑問になるが、アンシェントワールドのスケールが丁度ベストになるような戦役というのはあるだろうか?