スターエクスプローラーのゲーム構造

スタートレック」をゲーム化するに当たっては切出し方がいろいろと考えられるが、本作は航海の全体像を描いている。ボード上にいくつかの星系を配置し、その一つに所定の任務を割振る。プレイヤーは、すべての星系を探査し、所定の任務は完全に解決した上で帰還しなければならない。
星系に到着すると、そこでの遭遇を3種類ランダムに決定する。この遭遇には、地質学的、植物、草食動物、肉食動物、知的生命体、疫病などがあり、それぞれに解決の必要がある。このほかに天災というタイプの解決できない他の遭遇の解決に障害となる困難環境との遭遇があったりする。
プレイヤーは出航時にそれぞれの専門のスタッフを乗員として編成し、これを上陸させて遭遇の解決に当たる。遭遇の内容はチャートとダイス判定によりランダムに決められ、その解決も各種の遭遇ごとの判定表で決められていく。解決できれば勝利得点が得られ、失敗すると上陸メンバーに被害が出たりする。遭遇によっては時間を掛けることで解決率が上がるものもある。その分野の専門家がいれば成功率は上がるようになっている。その一方で被害は専門家から出やすくなっている。また、所定ターン数の範囲で解決できないと任務は断念せねばならずマイナスの勝利得点を受けることになる。
宇宙空間の移動でもヘクス毎に宇宙空間遭遇を判定するようになっており、クリンゴンやロミュランのような敵性種族と遭遇したり海賊と遭遇したりガスに突入したりアステロイドに遭遇したりする。
航海を始めるに当たって、船のハードウェア、乗員の編成を行い、これをマネージメントしながら宇宙空間を無事に航行し、星系の探査を行い任務を終えて帰還すれば良い。多人数でプレイする場合には勝利得点がもっとも多いプレイヤーの勝利。プレイヤー間の相互作用は最後の勝利得点の比較以外では所定任務の達成が最初の一人だけだと言うことのみで、同じ星系に付いても別のプレイヤーは別の遭遇に出会い、他のプレイヤーの探査の結果とは相互作用がないという不思議な設定になっている。星系はそれだけ広いということか‥(^_^;?
航海期間は20ターンと決められており、これより早く任務と探査を終えて帰還するとボーナス、遅れるとペナルティとなっている。このため、探検系のゲームにしては珍しくだらだらといつまでも続けることはない設定になっている。もちろん物足りなければ星系の数や任務の数を増やしても良く、航海を何度も繰り返すキャンペーンにしても良い作りになっている。
[つづく]