ゴブリンキングのルールを読む

bqsfgame2007-01-07

懸案の一つ「ゴブリンキング」のルールを読んでみた。
全員がゴブリンの部族を持って人間の街を襲撃しながらゴブリンの権力争いをしていくというとってもゴブリンなゲーム。基本システムはチットアクティベーション方式で、実は正に「パックスロマーナ」と良く似ている。プレイヤーごとに4枚のアクティベーションチットと、イベントチット4枚をカップに入れてランダムにドローしながら進行して行く。
パックスロマーナとの違いは、最初の一回りを保証する仕組がなく、またイベントチット4枚がめくられたところでターンが終了してしまいカップに残ったプレイヤーのチットは無効になってしまうこと。また、イベントはそれぞれのチットで特定されていて、王立騎士団の反撃、人間の街の再建、ゴブリン部族の昇進会議、スコアリングが1枚ずつとなっている。イベントチットは必ず毎ターン発生するというのがミソ。
ゴブリンが街を襲撃すると、そこには襲撃の規模が記録され、王立騎士団の反撃が引かれると襲撃記録がもっとも激しいエリアに王立騎士団が反撃してくる。これは必ずターン中に起こる訳で、その動向を見ながら反撃を食わないように襲撃することがポイントになってくる。とは言え、アクティベーションはランダムな上に、実は共同襲撃命令で無理やり連れられていったりもする。
襲撃が成功すると街は滅びるのだが、再建によってまた人間が入植してくる。そうして歴史は繰り返される。人間の街は規模によって抵抗が違い、大きな町や鉱山や城ほど抵抗が強い。そうするとゴブリンは単独の部族では勝てないので共同襲撃をすることになる。これには称号を持つリーダーによる強制命令と、呼び掛けによる応募参加がある。大きな目標には大きな戦果があり、活躍した部族ほど大きな取り分を得られる。その一方で、そうした大きな襲撃をするほど王立騎士団の反撃が来る可能性が高まるので、良いタイミングでヒットエンドランしたいところだ。
と言うような訳でワラスらしい様々なジレンマに満ちたゲームで面白そう。
ただ、戦闘解決がトランプを使い、そのカードの値をそのまま活用するのでなにせ1〜13まで変動する。このため、戦略的な駆け引きはあるが最後はトランプ頼みなところがある。所詮はゴブリンの杜撰な作戦と言ったところか。
ちなみにルールの書き方は非常に悪く、ちっとも整理されていない。さしてルールは多くないと思うのだが、どこに何が書いてあるのか渾沌としていて40ページ近くあるパックスロマーナより視界が悪い‥(^_^;