１）ソロプレイゲームとしてはとても面白いと思った。
２）競技用ゲームとしてはいかがなものかと思った。最大の理由は、今回のソロプレイの展開で感じたことだが、ランダムイベントや乾坤一擲の大勝負の結果に大きく左右され、運に強く支配されすぎな印象がある。プレイヤーの意思決定やテクニックよりも、ランダムイベントや此処一番の戦闘のダイスの方が決定的にゲームを支配しているような印象を受ける。
３）上記２とも関連しているが、いくつかの戦略目標の比重が大きいので広い戦場に比してゲームの焦点が非常に狭くなってしまっている気がする。
４）雑誌の付録ゲームなので高い完成度を要求するのは荷が重いだろうか。そう割り切った目で見てしまえば、それなりに成功していると感じる。時事性の強いブラックジョークのゲームにしては、ちゃんと作ってあるし、ちゃんと機能もしている。ただし、良くも悪くもそれ以上のものではなく、クラシック足りえるようなものではない。そこは理解して遊ぶ必要があるだろうか。
５）ゲームのプレイ感として、強いランダムイベントのもとで流れに翻弄されながらドラマチックに遊ぶところは、「フィールドマーシャル」に似ているような気がした。どちらが良く出来ているかと言えば、フィールドマーシャルに軍配が上がるように思う。初心者エントリー用という意図で架空の二国戦という何が起きても受け入れやすい素材である分だけ、乱暴に翻弄されても許容できるからだろうか。たとえば、次にどちらかをプレイするかと尋ねられれば、迷うことなくフィールドマーシャルを挙げるだろう。
