ライトニング:北アフリカを入手、ソロプレイする

bqsfgame2008-10-08

ようやく再入荷したということで入手可能となった。
思えば本作が国内流通在庫切れだったので、代わりにライトニング:ミッドウェイを購入したのだが‥(^_^;
ライトニングシリーズはルールに共通性がないと聞いていたが、なるほどかなり大幅に違う。と言うより、コンポーネントの規模が同じくらいで箱のサイズが同じだということくらいしかシミラリティはない。
ざっくりと説明すると、
1)北アフリカの戦場を6枚の戦場カードを一列に並べて表現する。東はカイロ、中央にトブルク、西にベンガジを経てトリポリ、そして西端はアルジェリアとなっている。
2)部隊カードを場に展開し、その部隊カードを指定して攻撃を実施する‥というところはミッドウェイと同じ。しかし、戦場カードがあるので、移動や補給路の概念があり、地形を辿って移動していき攻撃するところが大きく異なっている。
3)戦闘解決は強烈に独特で、ルール記述がさらりと短く書いていてわかりにくい。Q&Aファイルが既に出ているが9ページにも及んでおり、ほとんどはこの関係である。記述の端々も詰まっておらず不用意な表現もあり、かなり誤解を招きやすい感じになっている。攻撃側は投入した部隊およびプレイした戦術カードによって攻撃方法として選択できる戦術の幅を広げられるようになっている。たとえば装甲戦術、突破戦術、包囲戦術といった具合だ。戦術カードのプレイが終わると、そこまでで選択可能にした戦術の中から秘密裡に一つを選ぶ。防御側は戦術カードのプレイ段階で同じカードをマッチングさせてキャンセルすることができる。キャンセルされると選択不能になり戦術が狭まる。最後は攻撃側が秘密裡に選んだ戦術を当てると言うクイズで攻撃の成否を決定する。戦術の幅が広いほど当てにくくなるわけだ。また、戦術によって戦果も異なるので、それも踏まえて両者とも選択したり当てにいったりすることになる。
この戦闘解決方法は斬新であり、実際に対戦したときに上手く機能するなら非常に面白い可能性があると思う。しかしながら、三つ問題があり、斬新であるため文書だけで説明されたときに理解しにくい。ルール執筆者がそのことを意識して丁寧に説明してくれていないので、さらに輪を掛けてわかりにくい。ちなみにルールエディターは、タイ・ボンバである。闇よ落ちるなかれのルールブックもひどかったが、本作のルールおよびQ&Aも非常にひどく、特に「白紙状態の人が読んだらどういう風に理解するか‥を想像する能力がない」のではないかという印象を受けた。ゲームと言うものの常として、わかってしまえば簡単だが、わからない人に文書だけで説明するのは非常に難しいものだ。ルール執筆者は、そのことを踏まえて誤解を排するように相当の努力をする必要があると思うのだが、この人にはそういう意識はないのではないかという気がした。次からはボンバ先生がデザインしたりルールエディターをしているゲームは避けようかと思わされた。
4)プレイ時間はミッドウェイと比較するとかなり長い。実際に対戦してみないとなんとも言えないが、倍くらいは掛かるような気がする。
5)カードの使用方法にテクニカルな部分が非常に多そうで、プレイテクニックの部分が大きい気がする。このため、カードを習熟し、プレイを繰り返していろいろな運用を経験することの意義が大きいように思う。言い換えれば経験値が勝敗に影響しやすい印象を受ける。このゲームに取り組むなら、ある程度、繰り返してプレイし続けないと先達と互角に戦えるようにならないのではないかという不安を感じる。