なぜワルシャワライジングは悪い方へ進化したか?

モンティのD−DAYの続編が、当時S&T107号に登場したワルシャワライジングである。
実はシークエンスが複雑化している。
砲爆撃、移動、防御射撃、攻撃側の近接戦闘と言う基本シークエンスに、防御側のリアクション移動が挟まれている。リアクションを出来るのは予備部隊のみで、移動フェイズに半分以上の移動力を残した状態でHQの指揮範囲内にいるユニットを予備に指定できる。
この予備指定とリアクションがあるために、戦術的にはワルシャワはモンティよりずっと考える要素が複雑になってしまっている。
実は実際にプレイすると、盤上のユニット数が多くないこと、シチュエーションがロップサイデッドなことがあり、ことワルシャワライジングにおいては機能する範囲だとは思うのだが。
なんで、こういうことになったか察するに、本ゲームでは対戦車砲でさえ有射程の戦術級ゲームなのに、残念ながら機会射撃のルールがない。そうすると防御側は攻撃側の迂回側面攻撃をリアルにデフェンスできない。それに対して、プラドスは臨機射撃を設けるのではなくリアクションを設けて対応したのだと思う。
個人的な好みの問題だが、プレイ中に相手の移動をずっと注視していなければならないと言う負担はあるにしても、臨機射撃のルールを作った方がスッキリしていたように思う。