四半世紀の時を越えてプレイ。
ノルマンディー上陸作戦の戦術級となると、どうしても上陸の手順が面倒なのは止むを得ない。
そもそも上陸作戦以前に、砲爆撃、移動、防御射撃、攻撃側の近接戦闘と言うシークエンスで、砲爆撃、直接砲撃、小火器射撃、近接戦闘と言った種々の戦闘が用意されている時点で戦闘システムは作戦級ゲームより大幅に複雑。これに上陸戦闘、沿岸要塞、沿岸砲台、空挺降下、グライダー降下などが絡み合った状態で最初の上陸の6時間はプレイする。
1ターンは2時間、1ヘクスは1km。このスケールになると、対戦車砲でも射程を有している。なので、ドイツ軍側はセットアップ時に砲台の配置を良く考える必要がある。
また、作戦級では全部まとめて1ターンで表現される上陸作戦が、連続した3ターンの3回波状作戦になる。
空挺降下とグライダー降下も違いがあり、英軍は特性を踏まえて、どこへ何を降下させるか考えるようになる。
つまり、「普通の作戦級D−DAYでは見えないディティールをプレイするD−DAYゲーム」だと言える。
プラドス先生は着想の切れが素晴らしいデザイナーだが、本作も企画としては非常に面白そうな作品になっている。ただ実際にやると、雑誌の付録ゲームとしては重過ぎるのではないかと思わないでもない。