バターフィールド2作品の比較の大目標(?)のために、先ずRAFをソロプレイしてみた。と言っても1日分だけ。
空襲のメカニクスは、バーニングブルーと非常に近い。もちろんスケールが全然違うので、こちらはぐっと抽象的になっている。
ちなみにバーニングブルーは5分間刻みで、キャンペーンゲームでもプレイ対象は1日間くらい。RAFは1時間刻みで、1ターンが1日間で、キャンペーンゲームはバトルオブブリテンの全体をカバーすることになる。
なので、バーニングブルーではドイツの空襲は、ちゃんとドイツプレイヤーがいることもあって、空襲目標チットのドローから空襲計画の策定、具体的には編成、離陸時間の設定、空襲経路のプロットなどからなる。
対してRAFでは、空襲カードを引いて空襲目標を決め、空襲部隊が飛行する経路エリアが自動的に決まる。別のカードで空襲部隊の規模を決め、具体的な機種を決定する。経路と規模と天候から、英軍がどのタイミングでどの程度の精度の情報を得たかを判定する。これによって英軍の迎撃オプションの範囲が決まる。タイミングが早ければ、広い範囲の部隊で迎撃が可能になる。情報の精度は、言葉の通りの影響があり、精度が不足している段階での迎撃決定では、あてずっぽで迎撃規模を決めるしかない。
バーニングブルーでは、1ターン5分間のアクションが小刻みに展開され、その中でドイツの空襲部隊の規模や目標が見えてくる。RAFには、そうした途中の過程と言うのがなく、一回の空襲は一連のカード判定になっていて、その中のどのタイミングでどの程度の情報で意思決定をするかのバラエティが付いているだけなのだ。
これをもってRAFが味気ないとするのは早計だ。
RAFが問題にしているのは、1回の空襲ではなく、一連の空襲をトータルでマネージメントしてバトルオブブリテンを戦い抜くことだからだ。そのためには、1回1回の空襲のディティールを味わっていてはプレイ不能なビッグゲームになってしまい兼ねない。そこがRAFの割り切りであり、その割り切りをブレずに完成させている作品だと言える。
率直に言って、バトルオブブリテン物の宿命だが、普通の陸戦ウォーゲームと概念が余りに違いすぎてとっつきが悪いのは否めない。それでも、ウォーゲーム冬の時代ながらもかなりセールスを叩き出した作品だけあって、バターフィールドらしい洗練された機能的なゲームデザインになっており好感の持てる作品だと思った。
ソロプレイでの疑問点を今一度ルールで確認した上で、次回はもっとキャンペーンの全体像が俯瞰できるようなところまでソロプレイしてみたいものだ。
バトルオブブリテンって面白いなぁ‥(^o^)