スペイン継承戦争を対戦プレイする2

ソロプレイ段階でバランスに危機感を覚えたので、スペイン継承戦争を扱ったゲームで他に良いものがないかどうか調べてみました。
1:S&T238号マールバラ
お馴染みのミランダ大先生のスペイン継承戦争ゲーム。ミランダの戦略級ゲームは評判の良い物が多く、獅子が船出するときや7年世界戦争などで自分でも実感済みです。そういう意味で有力馬と思ったのですが、BGGで見ると平均評価も低く、また同じミランダファンのユーザーのコメントでも「ミランダには珍しい凡作で、特に政治要素の重要性が高い本戦役のゲームとしては政治要素が十分にカバーされていない」との辛口の意見も。うーん‥(^_^;)
2:ウォーゲーマー誌:マールバラのキャンペーン
第1期ウォーゲーマー誌のラス前の号がマールバラのキャンペーンだったのは、TACTICS誌のカラーページにも紹介されたことから、かなり有名な話しです。ところが、改めて調べてみると、このゲームは本当にマールバラのキャンペーンだけのゲームのようです。つまり、オランダ戦線からドイツ戦線くらいまでしかカバーしておらず、マールバラ公の戦いをフルマップで再現する物らしいです。結果として、広いフルマップのヘクスマップに、実効スタック数が少数しかないと言う当時としては違和感のあるゲームだったようです。また、ヘクスマップでの軍事行動ゲームですので、カードドリブンのような種々のイベントを盛り込んだゲームを見慣れた今になって再発掘する物ではなさそうです。
で、実はスペイン継承戦争の全体像を扱ったゲームは、これくらいしかありません。個々の戦いとしては、最大の会戦であるブレンハイムはMIHでバーグ先生がゲーム化していますし、リールの包囲戦はSPIのアートオブシエージの1つになっています。と言うことで、スペイン継承戦争全体の存在感はウォーゲーム界にあるのですが、広い欧州全域で政治、経済面もカバーした全体像をと望むと、ノーピースウィズアウトスペインこそが大本命なことを再確認しました。
その意味ではプレイバランスだけが不満点であるなら、多少のローカルルールを入れてNPwSを生かすのが、古いゲームを発掘するより有力だと言う結論でした。