風化しない内にやってみました。
第一次アフガン戦争を題材にしたゲームで、19世紀の戦いを共通のシステムで描く新シリーズの一つのようです。
まず、予習ですが第一次アフガン戦争は、所謂グレートゲームの時代に大英帝国とアフガニスタンが戦った戦争の最初の物です。元々はロシアがアフガニスタンへと南下してくるのを防止するために大英帝国はアフガニスタン進駐を企図しました。これに対してアフガニスタンのムハマンド・ハーンは、イギリスが占領していたペシャワールの返還を要求。こうしたムハマンド・ハーンの主導権を嫌ったインド総督は、アフガニスタンの旧王家の末裔を担ぎ出して大英帝国の意のままになる傀儡政権を打ち立てます。
しかし、アフガニスタン勢力はバーミヤンで抵抗を続け、カブールの戦いに勝利して大英帝国に大打撃を与えてムハマンド・ハーンの復位を達成しました。
と言う戦争なのですが、ソロプレイを3回ほどしましたが、全然そうはなりません。大英帝国側の3連勝で終わってしまいました。
ゲームシステムは一種のカードアクティベーションです。各自のデックからカードを引いて、そのターンに移動できる部隊と移動力を決めます。これに加えて種々のイベントが記載されていて、これも発動します。手札があって自分でプレイする訳ではないので、所謂カードドリブンには当りません。むしろ、WEのタンクリーダーシリーズに近いプレイ感覚です。
問題なのはアフガニスタン側のデッキに入っている「部族よ故郷へ帰れ」と言うイベントで、これが出るとアフガニスタンのほぼ全ユニットはダイスを振って1−2だと除去されてしまいます。このイベントカードは、上記イベントだけでアフガニスタンの作戦行動はできないので、事実上1回休みにもなります。揚句に、このカードを含めた全捨て札を山札にリシャッフルします。つまり、このイベントはゲーム中に何回でも起こり得ます。1回休むだけでも痛いのですが、ダイス次第では主力スタックが突然半分溶けてなくなったり、拠点を守っている守備隊がいなくなったりしてしまい、大ダメージです。これがゲーム中に複数回も起こり得るのではたまったものではありません。デックサイズの都合で、ゲーム終了までにデックは一周するので、少なくとも1回は起こります。早めに引けば、2回目が起こることも確実視されます。
プレイした感想としては、これはちょっと第一アフガン戦争のゲームとしては変なんじゃないのと思いました。ミランダ先生がアフガン戦争のゲームを作るのは、太陽は沈まない、アジアンクロスロードに続いて3回目で、この戦争についてはそれなりに研究されていると思うのですが、どうしたことでしょうか?
ノルウェー1940が面白かったので期待して取り組んだミランダ作品でしたが、あまりの落差にクラクラしてしまいました。ちょっと働きすぎでは?