アジアクロスロードのルールを読む

bqsfgame2014-08-09

「ゲームの旬は買った時」だと本来は思うので、早速ながら読んでみた。
スクエア方式のマップを使うことから「7年世界戦争」と同じシリーズと言う説明を英文でどこかで読んだのだが、率直に言ってそんなことはない。
ゲームシステム的な議論としては、むしろ傑作「アメリカ革命:北米の決断」との類似を感じる。ただし、キャンペーンマーカーを使用しないし、ポイントトゥポイントでもないので、その類似もそれほど強いものではない。
1ターンが5年もあり、オペレーションフェイズ(プレイヤーターン)が5回もある。1回目は無償で実施できるが、2回目以降は補給ポイントを支払わないと実施できない。この辺が「アメリカ革命」と似ている。また、軍事、外交、経済の諸要素がカバーされている所も似ている。
ただし、大きく違う点がある。アジアクロスロードでは、アフガニスタンペルシャを筆頭に、多数の中小国が盤上に存在していて、それらが外交や軍事行動によって英露両陣営に加入して、その同盟諸国同士で戦うことになる。英露両軍本体も存在するが、なにせどちらにとっても海外遠征先なので、本国軍の規模は限られている。結果として、中小国を如何に自陣営に取り込んで運用するかが勝負である。これは「アメリカ革命」にはなかった要素である。比較的近いプレイ感のゲームとしては、「チャド:トヨタ戦争」を想起させる。
ただ、セットアップして思ったのだが、非常にプレイアビリティが悪い。「チャド」では、諸勢力のユニットは、裏表で色分けされていて、どちらの陣営のものか一見して判るので非常に認識しやすかった。本ゲームでは、中立国ユニットもステップがあって裏表を使用しているので、別に英露の支配マーカーを置いて識別する。結果として、スタックの上に置いてしまうと、スタック内容が見えなくなるので、いちいちマーカーを取って確認する必要があり、非常に煩わしい。ユニットの向きで管理しても良いが、手が触れたりして動かしてしまうと、どうなっていたのか判らなくなってしまう‥(^_^;
また、中小国が多すぎて、外交作戦を立てるのも考えにくい。それが中央アジアの混沌とした情勢そのものなのだから仕方がないが。
シナリオは3つあり、1つ目は第一次アフガン戦争からセポイの乱まで。もっとも今ではセポイの乱とは言わないらしく、インド大反乱と言うそうだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%A4%A7%E5%8F%8D%E4%B9%B1
2つ目は、その後から始まりイギリスのアフガニスタン保護国化まで。
3つ目は、上記のいずれかから始めて、ロシア革命までである。
非常に興味深いゲームだと思うのだが、コンポーネント的なプレイの煩わしさが意外に大変で、ちょっとどうしたものかと思っている所だ。