最近、BSプレミアムシネマを良く見ている。
実は大変な不勉強なのだが、スティングを見るのは今回が初めて。「明日に向かって撃て」のポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの二人が再びコンビを組んで詐欺師を演じる傑作と言う通り一遍のことしか知らなかった。
ちょうど「空飛ぶ広報室」で、空自の鷺坂が出入り禁止になったTV局へコンタクトを取るための偽名にゴンドルフを使った時に本作の話しが出た。それを覚えている内にBSに掛かったので、渡りに船と見ることにした。同じようなキッカケで見た人は他にもいるのではないだろうか。
詐欺師が主役で、マフィアの大物を相手に大仕事を打つと言うクライムストーリー。しかし、若手の詐欺師、往年の大物詐欺師の主役二人に、相手のマフィア、さらにマフィアが送り込んだ最初の殺し屋、後から送り込んだ凄腕の殺し屋、若手詐欺師を追う地元の警察、さらに大物の活動再開を押えようとするFBIまで登場する。正味2時間少ししかない映画には多すぎる登場人物で、題材の設定上、見掛けのストーリーと真相とがあって二重構造になっている。そして、衝撃のエンディングシーンで、話しは三重にも四重にもなっていたことが判る。
軽妙な活劇でありながら、複雑な展開と多様な登場人物で織りなされており、見終わったらすぐに復習のために再見したくなるような内容だ。なるほど、これは傑作映画の一つであることは間違いない。
これを見ていたら昔NHKで放映していた「マッコイと野郎ども」を見たくなったのだが、調べてみたらDVD化されていないらしい。残念なことだ。2時間ドラマで5回くらいしかないので、プレミアムシネマでやってくれないものだろうか。アメリカで同じ枠だった刑事コロンボのような人気は見込めないが、内容的には見劣りしないと思うのだが。