☆村上海賊の娘を読む

bqsfgame2016-01-15

2014年の本屋大賞受賞作。
図書館に申し込んでから待つこと久しく、上下巻で1000ページ近いのを借りてきました。で、「次の予約者が待っているので、なるべく1週間で返してください」という札が付いてくる‥(^_^;
冒頭は海賊の有様に関する紹介的な部分もあって、少しゆったり。しかし、大阪本願寺を巡る陸戦が始まると、後は最後まで一気に爆走します。
陸戦、そして海戦と、いずれも読み応え十分です。
また、敵味方の登場人物のキャラが立っているのが本書の最大の魅力です。紹介していくとネタバレになっていくので、自主規制します(笑)。
和田龍が4年掛けて書いただけあって、非常に緻密な工作物だと言えます。人物、合戦戦術、武器など多様な要素を広範に取材してあるようです。
木津川口の戦いは、それほど有名な合戦ではないと思いますが、こんなにドラマチックだったのかという印象です。信長の大坂本願寺攻めと言うと、大河ドラマでも出てきますが、細かい合戦の流れとかは出てきませんからね。
とは言え、本書も「のぼうの城」に続いて映画化されれば、その状況も一変することでしょう。「忍城の戦い」が同人ゲームになったように、本テーマもゲーム化されるかも知れません。こうして見ると、WG日本史が休刊してしまったのは痛いですね。
それはともかくとして、和田龍って、この作品の後は、全然書いてないらしいですね。残念なことです。また、大作を構想しているのでしょうか?