武田遺領争奪戦のルールを読む

茨城会のプレイゲーム候補の中に出てきたので、発掘してルールを読みました。
おー、徳川、北条、上杉の3勢力による本能寺後の旧武田領の争奪戦です。
不思議なのは、3勢力の争奪戦なのに2人プレイゲームだということです。プレイヤーがどの勢力を担当するかは、第1ターン終了後にランダムに決定します。そして、決定後も本人が明かすまでは秘密にできます。
で、各ターンに、3勢力それぞれについて、先手プレイヤーと後手プレイヤーのそれぞれが動かす機会があります。ですから、見掛け上、1ゲームターンは6プレイヤーターンで構成されています。そう聞くと、プレイ時間が長そうですが、さにあらず。各勢力の異動はダイスを振って出目の数しかユニットを動かせません。ですから1〜6個のユニットを移動して、戦闘を解決して終ります。割とサクサクです。
で、プレイヤーは最終的には自分の正体の勢力の勝利条件を満たすことで勝利できます。徳川と北条は6エリア、上杉は4エリアです。1エリアは複数のボックスからなり、全ボックスを制圧して支配します。ただし、勝利条件には本国を数えるのですが、この本国が徳川と北条は多いので勝利条件が高くなっています。
正体を明かすと、その勢力のプレイヤーターンは常に自分で動かせます。また、正体を明かしていない仮の担当でプレイしている時には特殊チットの使用に制限が掛かります。
特殊チットですが、旧織田領にいる織田ユニットを撃破すると、裏面がチットになっていて入手できます。入手するまで何のチットかは判りません。チットには、行軍ユニット数修整、戦闘力修整のような常時発動の物から、使い捨てながら強力な調略(地域限定)があります。
そもそもこのゲームが浮上した理由は、このゲームに今年の大河の主役である真田家が登場するからです。これもチットによって同盟者としてプレイに登場します。興味深いのは、このチットが2枚存在し、最初に使って同盟者にしても、2枚目を他のプレイヤーに使われると離反して相手に行ってしまいます。なので、出し惜しんでいると、そもそも全チットがゲームに登場しない作りなので、ウィドーだったということも起こり得ます。
そんなこんなで、二人しかいないのにマルチ的な状況を作り出す斬新な仕組みを持っていて、これはちょっと面白そうです。