また一人、オールドネームが亡くなった。
彼の話しをする上では、ＮＷＡジュニアへヴィー級王座の話しが避けて通れない。この王座は、レロイ・マクガークが私物化していたもので、反マクガーク派が新たに作ったのが後のＮＷＡインターのジュニア王座である。このインターの方の王座を発足当初に争ったのが、スティーブ・カーンとチャボだった。カーンから藤波へと渡り新日本に流出した王座を奪回すべく新日本に送り込まれた刺客が、チャボであり、藤波の王座返上後のチャンピオンとなっていた木村健吾を倒して任務を全う。以後、一年半に渡り王座に君臨した。しかし、全日本の引き抜きでベルトごと移籍。大仁田にベルトを奪われてしまう。
もう一つの側面は、ロサンゼルスマットでのエースとしての活躍である。旧ＷＷＷＡ崩壊後、同地はＮＷＡ傘下ながら独立性の高い興業を展開。そのメイン王座であるアメリカス王座を小兵ながら常連として戴冠し大活躍した。ヘヴィー級ヒールを相手にしても十分に戦える実力を備えていたことが判る。
晩年は息子と一緒にＷＷＥに登場するなどしており、西海岸に留まらないビッグネームであったと言える。
日本マットでは敵役にならざるを得なかったが、質の高いファイトぶりもあって日本でもファンは少なくなかったと思う。
合掌。
