ちょっと間が空きましたが、幻のアンソロジー完全版刊行のつづきです。
ついに未踏の第2巻が刊行されました。
解説の若島正さんによると、3冊の中で本書がいちばん出来が良いそうです。
ディックの「父祖の信仰」と、当時は新人だったニーブンの「ジグソーマン」が並んでいて、その後ろにベテランのライバーの「骨の骰子を転がそう」が配置されています。これが全部、書下ろし短編で読めたというのですから、スゴいラインナップです。
エリスンの序文の破壊力は、第1巻ほどではありません。最初の序文のインパクトが凄すぎたのですね(笑)。
若島さんの解説に、当時、年間SF傑作選を出していたジュディス・メリルとの確執が説明されていて初めて知りました。まぁ、確かにどちらも煩型(うるさがた)で譲ることを知らないので、ありそうな話しではあります。
後は巻末のデーモン・ナイト作品の序文に、なぜ本シリーズにナイトがいて、その配偶者であるケイト・ウィルヘルムがいないのかが説明されていて苦笑を禁じ得ません。ナイトって、困った人だったのですね。