黒革の手帳:拐帯行を見る

世間的には黒革の手帳と言うと、米倉版の印象が強いようです。まぁ、ライヴァルの釈由美子ともども、非常に印象深かったのは間違いありません。

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それに押されてしまっていますが武井咲版の黒革の手帳も、個人的には良くやっていたと思います。米倉ほど押しが強くなく、「お勉強させていただきます」という下から目線の決め台詞が独特でした。

その武井咲が結婚、出産、子育てを越えて4年ぶりに黒革に帰って来ました。

今回の原作は松本清張の「拐帯行」だそうです。こちらの短編は浅学にして読んだことがありませんでした。この短編の設定に当て嵌まるように、刑期を終えて出てきた原口元子が新たな黒革の手帳を使ってコンゲームを働き、男と旅に出るようになっています。

コンゲーム部分の出来がまずまずなので、割と満足感の高いスペシャルドラマに仕上がっていると思います。

後半の「拐帯行」部分との接続に多少の違和感はありますが、許容範囲と思います。

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コンゲームで騙される愛人秘書、桜沢美香を演じる中村ゆりかが、子供っぽくて我儘で、まだまだ元子の敵ではないかと思いました。キャリア的に、仕方がないでしょうか。ただ、最近の悪女キャラ売出中のようなので、もっと線が太い悪役として見掛ける日は近そうです。