澪標しを見る

再放送、終わりました。

4月交代に合わせるためか、最後の週は一日二回放送に。

そのタイミングでちょうど物語が戦時中に入り、次々と不幸が襲って来ます。

梅木が軍属でフィリピンへ行った辺りから物語は暗転しました。英一郎、惣吉、梅木と栄二、律子と小浜、次々に戦地へ行ってしまいます。

意外なことですが最初に戦死したのは、アミと婚約した竹田でした。この辺りから戦死者が増えて身近に戦死者が出る戦況になったことが判ります。ハマと真鍋の息子がカミカゼ特攻隊としてB29に突入した報せをどう受け止めるかで九兵衛とかをるが衝突したのも印象的でした。

戦地に行った者の帰りを待つ入兆ですが、九兵衛に変調が見られるようになります。すわ痴呆症かと思わせますが、それが進む前に東京大空襲を経て銚子空襲(7月19日)となり、九兵衛とるいはその犠牲になってしまいます。

工場も燃えてしまいましたが再建に向けてかをるは努力することとし、十川の漁師たちが廃材を持って手伝いに来たりもします。

復員が始まり、意外にも最初に帰ってきたのは律子でした。しかし、律子は結核を患っており銚子で静養するも病状は改善しません。栄二が帰ってきますが、彼は梅木の訃報を届けました。そんな中、英一郎と、戦地でその上官だった赤川が帰ってきます。まさかと思いましたが、姉弟3人が生きて再会することとなりました。しかし、再会を喜ぶ間もほとんどないまま、律子は病死してしまいます。

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そして、沖縄に行っていた惣吉が再び十川に帰ってきます。梅木が死んだことを聞いた惣吉の決断は。

一番最後に小浜が帰ってきたのには驚きました。彼が一番死地に赴いているかと思われたのに。

最終的にかをるは醤油を世界にという英一郎の夢を支えるために入兆に残ります。

 

半年間の朝ドラですが、古沢良太が言う「あの人たちに来週も会いたい」と思わせるのに成功している傑作だと思いました。

それだけに最後の2週間で、次々に人々が戦火に呑まれていくのは辛いものがありました。ジェームス三木の代表作と呼ぶにふさわしい完成度だと思います。

なお4月からは「あぐり」だそうです。かなり意外なセレクション。東宝シンデレラオーディションつながり???

ちなみに澪標しは1985年上期、あぐりは1997年上期で干支一回り違います。