ポール・アンダースンのヒューゴー受賞作。世界SF大賞傑作選1です。
ポスト核戦争ものです。
小国に分裂したアメリカ西海岸で、弱腰な政府に対してクーデターを起こす話しなのですが、中立勢力にエスパーがいて、その背後に地球外知性がいるという割と詰め込み過ぎの中編です。
詰め込み過ぎで全部を魅力的に説明し切れていないので、出来栄えはイマイチでしょうか。これに輪を掛けて矢野徹さんの訳が非常に読みにくい。日本語として明らかにてにをはがおかしい文も散見され、この人に訳されてしまってはアンダースンもハインラインも迷惑したものだと思いました。
今となっては中村さんのアンソロジーにでも採録されない限り新訳されることもないでしょうか。