世間のペースより周回遅れで読んでいる感じだが、映画第４作の情報も伝わってくる中、ついに読み始めた。読み始めたら今回はアッという間だった。１巻の３倍というボリュームも何の苦もない。ここまでのシリーズ中でベストの出来栄えだと思う。
全７作の中での折り返し点だが、今回は学園ドラマから一歩踏み出す大きな転回点となっている。思えばシリーズの最後には決定的な戦いがあってしかるべきなのだから、いずれこうなるはずだったのだが、なんとなく６年間の学園生活は学園生活のまま進むような気もしていたので、衝撃の新展開。
１巻からの様々な伏線が生きてきて、全てが嵌って大きな絵柄が動き出している。あとがきによれば当初は破綻しかかって書き直しをしたというのだが、そんなことは全く感じさせない素晴らしい出来だと思う。
率直に言って一つ前の３巻は、１、２巻と比べて個人的には面白くなかったので心配していたが、この４巻では杞憂に終わった。次の５巻はまだ入手すらしておらず、当分は読む予定がないのだが、凄く楽しみだ。
３巻で逃げ出していったワームテールが重要な役割を担ったのには少々驚きもあった。原作が１巻ごとにボリュームアップするので、映画の方はどんどん詰め込みになって十分な描写ができず思い切ってオミットしているところもある気がするのだが、そのオミットしたところにシリーズとしての重要な伏線があったりして映画を後で通して見ると映画だけでは話しが繋がらなくなりはしないだろうか？ もっともシリーズのファンの多くは原作を読んでいるだろうから心配するには及ばないのかも知れないが‥(^o^)
