○ハリーポッターと謎のプリンスを読む

bqsfgame2008-09-26

とうとう最終巻の発売までに周回遅れを解消することはできなかった。
ハリーポッターシリーズは、3巻までと、4巻からでストーリーも雰囲気も大きく変わったと思う。
3巻までは、毎年の学園生活がきちんと営まれ、怪事件は起こるが一年の中で解決され無事に夏休みを迎えることができた。
ところが、4巻でヴォルデモートが復活してしまい、復活した彼はその後は跳梁跋扈し続けている。彼の猛威は毎年のように悪化している。結果として学園生活は歪み始め、事件は一年単位ではなく4巻から最終巻へ向けての大きなスパンで進展して行っている。
そして、4巻、5巻、この6巻と、ハリーのそばで犠牲者が出ることとなり、これも3巻までとは大きく雰囲気の変わった原因だろう。
この巻では、ついにヴォルデモートの過去を探る旅が始まった。そして、ヴォルデモートの不死身の謎が解き明かされていく。トリック自体は、「ディースント」にも使われていたもので、ファンタジーでは定番のものだが上手に提示されていると思う。このトリックを初めて見る人には、もちろんセンスオブワンダーに感じられることだろう。
そして、そのトリックを打ち破るための旅が始まり、ダンブルドアについてハリーも旅に出ることになる。
あとがきにも書かれているが、この巻でダンブルドアはハリーが一人前になったことを認めることになる。そして、最終巻では、ハリーが中心になって友人たちとともに旅を続けていくことになるのだろう。本当にヴォルデモートを打ち破るなどと言うことができるのだろうか‥という不安と、夏休みを終わって無事に次の学年生活がホグワーツで再開され得るのだろうかという懸念をもって本巻は幕を閉じる。
そう間をおかずに最終巻を読むことにしたいと思っている。