ゲームとしての位置付け

30年前のゲームとしては申し分なく傑作だと思う。ギークあたりを見ても、AHクラシックの中でベストとか、自分がプレイしたウォーゲームの中でベストというような声も見掛ける。わたし自身は、「ロシアンキャンペーン」育ちなのでそこまでは思わない。日本の当時のゲーム事情としてはいくつか大きな障害になる難点もあった。第一に、ガリア側の盤外秘密移動が肝なのでソリテアには全く向かない。第二にマップサイズが大きいので普通のテーブルに広げられない。第三に、ユニット数が結構多くプレイタイムは結構かかる。
ただ、そうは言ってもプレイしていた人たちが今でも「ベストだ」と口々にコメントする気持ちは十分理解できる。なによりGMTのアレシアが今回発売になるまで、この著名な戦いを正面から扱ったゲームはDTPゲームとVAEVACTIS誌の付録ゲームくらいしかなく、事実上30年間に渡って同テーマの王座に君臨していたという事実が全てを語っていると思う。
ゲームとしては、二重包囲というシチュエーション、ガリアが盤外を秘密移動して何処から突入してくるかわからないというサスペンスが肝の戦略的判断が重要なグランドタクティカルコンバットゲームというまとめだろうか。
日本ではHJ社が「皇帝シーザー」の邦題で訳付き販売していた。