ショートゲームレビュー:GOOTMU

bqsfgame2007-12-29

迷宮ゲームの男、トム・ジョリーが自費出版に近いジョリーゲームズから出した小品。
プログラマーズナイトメア」と同じ時期に同じような出版形態で出た作品だが、こちらは正に迷宮。GOOTMUとは、迷路脱出ユニットの頭文字を取っていて、各プレイヤーは迷宮から脱出するために散逸して配置されている自分用の3つのGOOTMUを集めることを目的とする。
大量のタイルから適当なものをランダムに配置してゲームを開始、四辺は反対側の辺とトグルになっている。基本的にはジョリーの第一作にして最高傑作である「ウィズウォー」のお手軽版といった印象。「ウィズウォー」では魔法がありプレイヤー間で戦闘ができた、GOOTMUではスゴロクライクに移動して、アイテムを拾ってハザードを突破したり、全員共通の敵対障害であるモンスターを動かしたりするくらいで大人しい。
手軽さと言う面で万人向けだと思うが、味わいもその分だけ薄いかも知れない。「ウィズウォー」の強烈な魔法コンボの醍醐味を知った者には少々物足りなく感じた。
このレビューのためにBGGのトム・ジョリーの項を眺めていたら、「ディスクウォーズ」や「ヴォルテックス」にも関わっていたと知って少々ビックリ。後者はいかにもという感じだが、傑作「ディスクウォーズ」をピーターセンと組んでやっていたとは知らなかった。認識を新たにした。