ショートゲームレビュー:オークス・アット・ゲーツ

bqsfgame2008-01-18

1999年のORIGIN賞SFゲーム部門の受賞作。
マイナーメーカーのジョリー・ロジャーから発売され、受賞作となったことでそれなりに売れたためか拡張キット「オークス・レコニング」というのも発売されたと聞く。
「食卓の騎士たち」という副題が付いており、ディナーテーブルに座ってRPGをプレイする騎士たちのスラップスティックなゲームになっている。コミックが原作らしいのだが原作の方を知らないので詳細は良くわからない。
ゲーム内容は、一人がゲームマスターとなり、残りのプレイヤーはキャラクターを一人受け持って全員でゲームマスターのコントロールするオークたちをバッタバッタと薙ぎ倒しながら盤上を右往左往して宝箱を開けて宝物をゲットしていく。2時間というプレイ時間の間に所定金額を稼ぎきったプレイヤーが出ればその人の勝ち、そうでなければゲームマスターの勝ちというゲーム。
さして変わり映えのしない状況下で延々と変わり映えのしないモンスターを倒し続け、守銭奴のように入手した宝物の評価総額を計算すると言う一時期のファンタジーRPGのネガティブな問題意識をボードゲームとしてパロったかのようなゲームだ。そういう意味では、スティーブジャクソンの「マンチキン」シリーズと似た切口のゲームかも知れない。
箱が巨大で価格もそれなりにしたと思うのだが、ゲーム内容と言い、ゲームコンポーネントと言い、真面目に議論するタイプのものではないような気がする。
わたし自身はこのゲームをひどく苦労して入手して内容に愕然としてしまい、それ以来、ORIGIN賞の受賞作という肩書きには踊らされないように心している‥(^_^;