○ゴルの無法者を読む

bqsfgame2008-02-23

ライラの冒険」の続きを読むより、「反地球シリーズ」の続きを読みたい‥という自分の欲求に素直に従うことにした。結局のところ、洒落た進化したファンタジーより、原色のヒロイックファンタジーが好きな自分というのがいる訳だ‥(^o^)
ストーリーが思ったような展開を迎えないのは第一作と同様だ。今回は再び神官王の捕獲船でゴルに戻った主人公が遭遇するのは自分の所属する都市、コロバがカルタゴのごとく石盤一つに至るまで解体されて姿を消してしまっていると言う現実。主人公はこの事態に対して神官王に立ち向かうことを決意しサルダル山脈を目指すのだが‥。
ところがストーリーは、その道中で通りかかったゴルには珍しく女王が支配する都市タルナで捕まってしまう。そして、女王ララの裁きによりタルンの餌にされかかってしまう。しかし、九死に一生を得て自らのタルンで脱出した主人公は逆に女王ララを攫って逃げる。そして女王の身と交換に奴隷たちの解放を迫るのだが、女王は言葉を翻して主人公を再び捕獲してしまう。ところが、その女王もナンバー2の裏切りによって‥。
かくして主人公は奴隷鉱山の反乱を指揮して再起し、奴隷に売られてしまった女王を何故か助け(単に美女だからか?)、タルナの都市を真の自由都市として開放するという偉業を達成することになっていく。
で、結局、コロバはどうにもならず、神官王はカケラも出てこないし、冒頭の設定は全て次の巻への宿題として引き継がれてしまう。
ストーリー展開が意外性に満ちていると言えば聞こえは良いが、あまりに非直線的な展開は捻りすぎではなかろうかとも思う。とは言え奴隷鉱山の反乱の部分などは読ませるのだから、この作者はなかなかに人が悪い。
ということで、次回、ゴルの神官王に続く。今度こそ本当に神官王と対決するのだろうか???