ライトニング:ミッドウェイをソロプレイする

bqsfgame2008-09-17

これは掘出物だった。3回ほどソロプレイしたが、なるほど面白い。
基本的なメカニズムは、各軍に存在する4枚の目的カードを全て撃破すること。米軍だと、赤城、加賀、飛竜、蒼竜の日本軍の4空母の撃破になる。
自分の手札からフォースカードを場に展開して準備状態にする。既に準備状態の部隊を指定して、任意の目標に向けて攻撃を実施する。相手方は準備状態の部隊で防御が可能である。攻防両者の数値を比較して大きい方が勝つという単純なメカニズムで、ダイスロールも、ランダマイザーとしてのカードドローもない。
その代わりに、「VAMPIRE/JYHAD」のように数値が低い側が、フォースカードに付与する形で、リーダー、イベント、スペシャルなどのカードをプレイできる。これで相手を追い越すと、今度は相手側が同様にプレイしていく。一つの戦闘に対しては、同種のカードは1枚までしか付与できないので、それほど応酬は続かず、その時点で低い側がギブアップすると戦闘の決着が着く。
攻撃側が勝てば目標は撃破されたことになる。いずれにせよ両軍のフォースカードは手札に戻され、また場に展開しなおさないと戦闘には使用できない。展開するのに一手番掛かってしまう。
また、フォースカードには、搭載空母が規定されているものがあり、その場合には空母が撃破されるとリムーブフロムプレイになってしまう。
非常にシンプルなルールで、プレイもカードの応酬だけだ。
しかし、空母戦における、攻撃のタイミングの重要性、航空機準備の重要性などが表現されていて良くできていると思った。
空母戦で重要な索敵の要素はないのだが、スペシャルカードの中には偵察誤報や、逆に誤報をキャンセルできる長距離偵察機といったカードが含まれていてそれらしくなっている。
アメリカ製のゲームではあるが、ワイルドキャットに対するゼロ戦の優位性が織り込まれていて、単純なフォースカードの比較では日本軍は戦闘機に優位がある。その代わり、イベントカードやスペシャルカードはアメリカ軍が優位になっており、戦場で統制の取れた指揮行動ができていたことを表現しているらしい。
ヴェルッセンのゲームは佳作が多いが、本作は自分が今までに見てきた彼の作品の中ではベストだと思う。
噂では、シリーズ中のベストはコレではなく北アフリカだというのだから、北アフリカも早く見てみたいものだ。