茨城会:バトルフォースターリングラード(DVG)を対戦プレイする

ルールが8ページほどしかないので、前日から少しずつの間合いに読んで読み終わった。
期せずして、ロイヤルネイビーを2戦しても時間が余ったので、いきなり対戦してみることに。
筆者はドイツ軍、相手は提督さん。
完全カードゲームであり、ボードゲームであるかのような箱は上げ底状態。こんなに立派な箱は嵩張るからいらないし、もっと値下げして欲しいなぁと思うのは筆者だけではあるまい。
両軍それぞれ固有のアクションデックとフォースデックを持っている。それ以外に、スターリングラードの街を表すロケーションカードがある。ロケーションは全部で10枚あるが、ランダムに5枚を使用するので、毎回、市街でもどこらへんで戦うのかは変わってくる作りになっている。この5カ所のロケーションの全てを制圧すると勝利である。初期状態ではソビエトが全部を持っているので、ドイツは第1ターンに前進して、少なくとも1か所を混戦状態か自軍支配にしなければ、いきなり負けてしまう。
フォースカードは師団単位。これは初期配置時に買える他、プレイ中には増援アクションを実施することで追加購入できる。
アクションカードはいろいろである。初期配置時にもらう他に、ターンエンドに基本5枚+支配しているロケーション数を引いて終る。
移動と戦闘はカードなしで実施できる。移動は、ロケーションカードの支配に関わる、そのカードの前線と、戦線後方とがあり、その間を移動する。敵支配ロケーションの前線に移動するには、該当ロケーションの後方からまっすぐ前進しなければならない。カードは不要だが、移動すると移動した部隊の補給マーカーを1個使用する。たとえば、後方で横移動して、そこから前進すると2移動になるので、2個使用することになる。後方では好きな場所へと横移動できる。
戦闘はロケーションを指定し、そこの前線にいる部隊で同じロケーションの前線にいる相手部隊を攻撃する。攻撃側は各部隊が1個ずつ補給を使用する。戦闘解決は、両軍の舞台カードの戦力合計を比較する。この時に、攻撃側から交互に1枚ずつ戦力修整や戦闘イベントのカードを使用できる。両軍ともに使用を打ち切った時点で、最後に両軍とも山札の一番上のカードをめくり、その修正値も加えて判定する。勝敗と言う概念はなく、互いに相手の戦力分のダメージを受けるので吸収しなければならない。補給を1個消費すると1ダメージ、1部隊が後退すると1ダメージ、特殊な部隊は後退で2ダメージ以上を吸収できるものもある。また、後退した上で除去すれば、さらに1ダメージを吸収できる。結果として、相手がいなくなり自分が残ればロケーションの支配を獲得できる。
フォースカードの戦闘力は歩兵師団だと1とか2、装甲師団だと5とかになる。他に攻撃時は+2と言うような能力や、移動時は補給不要と言う能力もある。
カードの戦力修整値は+3から−3の範囲で0はない。両方で引くので、結構なバラツキが出る。
ドイツ軍側では史実同様にシュトゥーカや重砲砲撃の特殊攻撃カードが強力である。他方、ソビエト軍側は、ウラヌス作戦カードなるものが6枚あり、これはプレイすると場に残って追加ルールとして永続適用される。ドイツのカードドローを減らしたり、補給を減らしたり、逆にソビエトのカードドローを増やしたり。永続効果なので強力であり、これが何枚も場に揃ってくるとドイツ軍はスターリングラード奪取どころではなくなってきそうだ。
自分のターンのアクションとしてしか使えないカードと、いつでも使えるカード、戦闘時にだけ使えるカードがあるのだが、そこらへんの表記の明確さはトレーディングカードゲームに比べると不十分。そこはトレカ経験者の常識で判断させていただいた。ルール本文の明確化と、視認しやすい識別性のあるカードデザインの余地があると思う。その意味では、改良第2版が出て欲しいゲームかも。