B級SFゲーム分科会の次の時代

2005年の初め頃からWIKIシステムを使ったボードゲームギークというデータベースが海外で立ち上がってきた。ユーザー参加型の情報蓄積システムの威力と言うのをこれほどまざまざと感じさせるものもなかった。
最初は海外ゲーマーの新作に対する評価の生の声を読むツールとして使っていた。
その内に自分でもプレイの記録を入れ、評価を付け、コメントを付けるようになった。
日本のゲームは記録を入れようとすると登録がなかったりするので、自分で登録をエントリーするようになった。
そうこうしている内に、ボード上やギークメールを通じた交流というのも生まれるようになり、昔のニフティサーブを思わせるような盛り上がりが個人的にはできあがってきた。
そんな中で、中村氏のデザイン作品がMMPから出版されるようになり、海外のゲーマーの間でも日本のウォーゲームの質の高さに対する理解が急速に広まった。
ところが、残念ながら日本人が英語を読むのと比較して、海外の人が日本語を読むのは格段に難しい。日本に素晴らしいウォーゲームがあるらしいが情報がない‥という声を頻繁に聞くようになってきた。個別にメールで回答しているのでは限界がある。
と言うことで、幸いにして英語でも多少の文章が書けるようになったことでもあり(勤務先の語学研修制度の充実ぶりに感謝)、今年になってから国産のウォーゲームの英文レビューを月に1通くらいずつBGGに上げるようにしてみた。
以前に話題にしたがレビューを5件上げるとカッパーレビュアーというバッジをもらえたのだが、次は50件でのシルバーレビュアーが目標である。毎月1件だとして4年あまり。2009年1月スタートなので、2013年の2月頃まで頑張れば、シルバーレビュアーに辿り着くことになる。
たいへん気の長い話しだが、ゲームジャーナルの連載が10年ということを考えると、継続は力だと思っている。
そんなこともあって、今年からは海外に日本のウォーゲームを紹介する活動期間という新しいフェイズに入ったと思っている。そんなときにゲームジャーナルとコマンド日本語版のバックナンバーが執筆者献本でずらりと揃っているのは、たいへんありがたい財産になっている。
そういう意味では、この活動もB級SFゲーム分科会から派生した活動の一つなのである。