☆ペルディードストリートステーションを読む

bqsfgame2012-06-15

図書館でハードカヴァーを借りて読んでいたら文庫版が発売になりました‥(^o^;
ややリーダビリティに難があります。訳文のせいでしょうか? また、ボリュームが分厚いのもメゲる原因になりがちです。
それにしてもネオウィアードを唱えるミエヴィルの作る既存のファンタジーガジェットに依存しない異形の世界の独創性はすごいですね。アンランダンよりも格段に力作です。
リーダビリティは悪いものの、近年のSFの中では必読と言って良いくらいの力作、問題作、野心作であることは間違いありません。
途中からはモンスターハントになっちゃうのは勿体ないじゃんと言う玄人筋の批判はわかります。でも、そうならないで異形の物語だったら、さらに読みにくくて多くの人が終わりまで辿り着けなくなってしまうので、これで良いのではないかと個人的には思いました。
確かにプロの目から見たら、此処までやるなら異形の独創的なストーリーで最後まで連れて行って欲しかったと思うのもわからんではないですが。
本書に出てくる悪役モンスターの淫卑な悪質さは圧倒的です。そのモンスターハントに集まる同盟者たちの顔ぶれも、これまた凄い。独創性はブッチギリです。後は読むべし。