ゲーベン1914をソロプレイする

bqsfgame2014-08-30

S&Tの新作ゲーベンをソロプレイしました。
まず、システム的な話しを少し。
基本的にはソロプレイゲームです。プレイヤーは、ゲーベンとブレスラウを担当してWW1開戦直後の地中海で任務に就きます。任務は複数用意されていてチット化されており、その中からランダムに引きます。ですので、自分で作戦立案はできません。「任務目標は、上の人が決めること」と言う視点です。
ターンシークエンスは、諜報活動、移動、事件チット補充、戦闘、目標確認となっていて、これで1ターン。これを任務で規定されたターン数繰り返すか、目標到達までプレイします。
諜報活動の効果は、盤上に存在する未知の事件チットを確認するか、連合軍の警戒レベルを引き下げることです。指揮値と諜報活動用装備を使用して判定します。
このゲームでは連合軍側の地中海に遊弋する艦船は事件チットの中に混ざっていて、それが初期配置で連合軍の警戒水域に配置されていたり、枢軸軍側の移動によって新たに配置されたりします。チットの中には、単なるダミーもあるので、遭遇して見ないと敵戦力は判りません。これを事前に把握するのが諜報活動の重要な役割です。
また、ゲームを通じて連合軍の警戒レベルがあり、これは1から6の範囲で変動します。開始時は最低の1でスタートします。しかし、様々なイベントで上昇し、これは移動後に水域で新たに引く事件チットの枚数になるので、できれば低いに越したことはありません。一旦上昇した警戒レベルを下げることができます。
移動後に、そのスペースに事件チットがあれば遭遇します。これに加えて警戒レベルの分のチットを追加で引きます。その中に、連合軍艦船があれば戦闘になります。
戦闘は射程順に、プライマリー砲、セカンダリー砲、ターシャリー砲、魚雷の順に、先攻/後攻の順に解決します。先攻はコンタクト表で判定し、枢軸側の指揮値と速度と装備の合計から、連合軍側の速度と警戒レベルを引いてダイス判定します。
順次適用なので先攻の効果は大きく、そのための装備(サーチライト、偵察機)を開始時に搭載して置くのは費用に見合います。こうした装備を持っていれば、警戒レベルの低い序盤では高確率で先攻を取れます。
戦闘では指揮値+砲撃力+装備−敵装甲の分だけダイスを振り、6が出ると命中です。命中したら部位判定に移ります。海戦ゲームとしては良くある仕組みです。指揮値は、コンタクト表でも砲撃でも使うので重要で、これが高いのがドイツ艦艇の強みです。また、火器支援計算機を装備すると砲撃力が上がるので、これも費用に見合うように思います。
で、そんなこんなを考えあわせていくと、枢軸軍艦艇の海戦能力は少数ながらも高く、敵の規模を把握して、強敵を避ける諜報活動が実施できれば、割と勝算があります。
ですので、かつてのSPI時代の「ゲーベンの逃避行」のように逃げ回るゲームではなく、手頃な獲物を見つけたら積極的に叩く意外とアグレッシブなゲームと言う印象を受けました。
連合軍の中には輸送船団も含まれており、これを攻撃して沈めると大きなVPが得られます。また、連合軍の港湾を艦砲射撃することもできます。そんなことも含めて攻撃的なアクションでVPを稼ぐことが推奨されているように感じました。