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bqsfgame2016-05-20

WOWOWです。
ラセターだし、ピクサーだし、それなりに期待してみました。
うーん、これはいかんかったです。期待値が高すぎたかもしれませんが、それにしても。
主人公の頭の中の感情たちが、主人公の転校による失意を打開するために脳の中を冒険する話しです。
まぁ、言ってしまえば天下御免のファンタジー設定になっています。別にファンタジーがいけない訳ではありません。「モンスターズインク」だって「アナ雪」だって、みんな広い意味ではファンタジーです。
ただ、ファンタジーにしても良いのですが、ファンタジー世界にはファンタジー世界の摂理や制約があって、その制約の中で登場人物たちは苦しみ悩み事態を打開していかなければなりません。
そうでないと、突然どんな理不尽な仕打ちを主人公が受けてもアリ、どんなにご都合主義な解決がついてもアリという荒唐無稽になってしまいます。そこまで言うと言い過ぎかも知れませんが、脳の中の世界の摂理について整理された説明もなく、だから何ができなくて感情たちが困っているのかも肌身に感じられず、結果としてそれを打開してもあんまり感激がありません。同じような問題点を感じた作品として、「猫の恩返し」を思い出しました。
製作期間の長さ、その間に没にした脚本原稿の量などから見て制作サイドは相当に力を入れて作ったはずですが、それでもハズす時はハズすんですね。
プロレスも映画も、シナリオを作るのは難しいものです。