○サピエンス全史(下)を読む

bqsfgame2018-06-12

図書館の返却期限の都合で連続になりました。
面白かったです。
それでも、上ほどではなかったでしょうか。
ざっくり言って、上は先史時代の「進化」の話し。
下は有史時代の「進歩」の話しです。
下巻は、宗教から始まって、科学へと移っていきます。
洞察として興味深かったのは、20世紀の科学の進歩で最大のものは、やはり農業革命と言う点。農業革命によって、多くの人口を少数の農業従事者で食わせられるようになった結果として、経済発展や科学研究のための人材が生まれたと言うのです。ですから、順番は飽くまで農業革命が先だと言う訳です。これは、ちょっと説得力があります。
最終章は、ホモサピエンスからホモスペリオールが生まれるかと言うお話しになります。多くのSFでは、超人類は現人類の敵なのですが、それは現人類のコモンセンスであって、本当の所、どうなるかは判らないと説きます。
ウィンダムの「さなぎ」のような超人類側の視点のSF作品もありますけれどね。