戦闘機:第三部:兵器を読む(感想)

「ナイトファイター」をプレイしたこともあって、兵器編は引用が一杯になってしまいました‥(^_^;

ドイツ空軍内部のいざこざの多さには驚きます。

世界に冠たるメッサーシュミット109なのですが、その活躍の背景にエンジン独占による爆撃機への副作用があったとは。ミルヒばかりでなく、一次大戦のエースだったゲーリング爆撃機より戦闘機にこそ最高のエンジンが必要だと言いそうなので、ドイツ空軍において良い爆撃機が進化してくる素地はなかったのでしょうね。

そうした状況下では、シュトゥーカが大成功したことの方が、むしろ例外的と言えるのかも知れません。

バトルオブブリテン中に急速に進化した印象のあるイギリス戦闘機ですが、その中心的存在であるスピットファイアの設計は偶然の産物だったと聞くと、バトルオブブリテンの勝敗がいかに幸運であったのかと思い知ります。

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イギリスの秘密兵器、レーダーですが、その勝因はレーダー自体の性能より、運用システムにあったという指摘は興味深いです。女性担当官が図上の編隊情報を動かしているオペレーションルームこそが、イギリスを守り抜いた勝因だったという訳です。

戦闘機同士のドッグファイトゲームでは、ほとんど無視されてしまうMe-110こそは爆撃機と戦う夜間戦闘機の主力だったというのは、正に「ナイトファイター」で体感される事実の一つです。余力のあるペイロード、それによって可能になったレーダー塔載と重武装。これなくして夜間爆撃に対する有効な迎撃は不可能なのです。