☆野村克也(追悼)を読む

野村克也さんが亡くなった後に、コンビニの入口で見掛けて立ち読みし、中身が十分に濃いことを確かめて買いました。

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サンケイスポーツ編集です。

サンケイスポーツは、どちらかと言えば巨人寄りのイメージでした。

しかし、野村南海監督が女性問題で解任された時に、その年の日本シリーズ解説を予定通りに頼んだ唯一のメディアがサンケイスポーツだったそうです。

義に厚い野村監督は、終生、サンケイスポーツへの執筆関係を大事にした‥と、サンケイスポーツの本書には書かれています。

選手野村が潮時を悟ったのは、「自分に出された代打の失敗を願った時」。「野球はフォアザチームのスポーツ」と説いてきた自分自身で限界と判断したと言います。

野村監督は常に勉強し続けて野球論に留まらず仕事論、人生論にまで重い教えを残しました。しかし、本を読んで勉強するようになったのは引退後だと言います。人間、不惑を越えてからでも刻苦勉励して大成するものなのかと感心させられます。

読んでいて興味深かったのは、江本、小早川、少し珍しい所で荒木、黒田らの野村評が並んでいること。

また、野村を担当した歴代サンケイスポーツ編集者のコメントも興味深く読めます。これを読むと、野村が育てたのは野球人だけでなく、メディア人も育てたのだと判ります。