ダークウォーターズを見る

 この時に話題にしました。

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 しかし、柏では一週間しか上映期間がなく空振り、結局、半年以上も待ってWOWOWです。
 デュポンのPFOA汚染の実話。
 それを企業法務担当で、もともとは企業側の弁護をしていた弁護士が祖母の地元の酪農家から祖母経由で頼まれて本気で糾弾していく話しです。
 PFOA規制はストックホルム条約になり日本でも一昨年に化審法規制になりました。なんで知っているかと言うと業界団体の環境委員で直接関わったからです。そうか、その前段にこういう事例があったからなのかと勉強になりました。
まず情報開示請求するのですが、デュポンは会議室が一杯になるほどの資料を送り付けて来ます。「どうせ読めやしないだろう」という悪意が丸見えです。

 しかし、それを懇切丁寧に読んでいき、通称「C-8」というPFOA化合物の健康被害懸念を初期の段階からデュポンが持っていたことを読み解きます。
 放映後の小山薫堂のコメントに、「悪意は感じるけど、ちゃんと隠さずに該当資料は含まれていたんですね」とあって、なるほどその通りと思いました。都合の悪い部分だけ抽出して削除することも現実的に出来なかったのでしょうかね。
 企業法務を中心とした事務所で企業訴追を続けることから、経営者から言われて段階的に減俸されます。その度に家族の暮らしは貧しくなっていき、妻のアン・ハサウェイの苛立ちは募っていきます。妻が支援してくれない中で困難な調査を続ける主人公の苦労は想像に余るものがあります。良くあきらめなかったものです。
 最後は画期的な「継続的な健康管理プログラムの永年保証」を含んだ賠償請求を勝ち取ります。