昨年の星雲賞候補作品から最後の一冊と言う感じです。
図書館。これはそんなに予約待ちではありませんでした。三体と比べて台湾SFには、まだまだ話題性が低いということでしょうか。
内容的にはかなり良かったです。「百年の孤独」のようなマジックリアリズム的な魅力を強く感じました。
ネタバレ注意です。
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アトレ
ワヨワヨ島の住人。次男であるため、期限が来ると島を出て行かなければならない運命に従って舟を作って旅だった。
ウルシュラ
ワヨワヨ島の住人。アトレの幼馴染で、明言はされないが相思相愛だったと思われる。アトレが旅立つ日に一夜の関係を結んで身ごもり息子を産みアトレと名付けた。
彼女の母のサリヤは島で一番の網の編み手として知られている。
ナレダ
アトレの兄。船作りをアトレに教えたが腕前は弟の方が上だった。アトレが出て行ったことによりウルシュラが妊娠した場合には彼女と子供を育てる義務を負うことになる。
アリス
夫のトムと息子のトトを亡くした大学の教員。二人を亡くした悲しみで自死を決意するが、その前に二人が遭難した山へ自分で行ってみることにする。
ダフ
アリスとトムの友人。本業はタクシー運転手だが、山好きで山岳救助員も務めている。山で遭難したトムの遺体を発見した。
トム
デンマーク人。アリスの三歳年下の夫。
文洋
アリスの研究対象であるH県の作家Kの息子。母親を捨てた父と決別し台北でスポーツ店を経営する。
ハファイ
海辺の店「七羽目のシシッド」の女主人。阿美人。ふっくらしてきたが今でも美人。客の愚痴を聞くのが上手で常連が少なくない。アリスも常連の一人である。
寥子(リャウエ)
ハファイの連れ合い。ハファイと住む家を自分で手際よく建て、それがハファイが彼と一緒に暮らしている最大の理由らしい。
小米(シャオミー)
ダフが行った重点マッサージの店の女性。ダフは彼女を気に入り常連として通って指名し続けた。
阿漢とリリー
シシッドにやってきたカメラマンとリポーター。ハファイはシシッドは取材禁止だと断るが、二人は店ではなく此処から見えるゴミの接岸・衝突を写したいのだと言う。
阿力(アーリー)
ダフの中学時代の友人。深層水会社の現場主任。
掌海師、掌地師
ワヨワヨ島の地域信仰のシャーマン。掌海師は、海鳥の鳴き声からワヨワヨ語を作った。掌地師は、実は掌海師の双子の弟で、定めに逆らって島に残るために掌地師となった。
デトレフ・ボルト
台湾の高速道路のトンネルを掘削する推進機TBMの開発者であり、トンネル施工現場責任者。
サラ
デトレフの妻。父親のアムンセンは海を愛するあまり離職して漁師になった。