どうする家康を見る

 瀬名が最期を遂げました。

 武田と通じたことを信長に知られ手討ちになるという史実と整合するように、ここまで作り上げた魅力的な瀬名像(有村架純)とどう擦り合わせるかと思っていましたが、ものの見事にランディングしました。

 そもそも瀬名は何のために武田とコンタクトしたのかという部分を、お万の方から「女子が政をすれば良いのです」とインプットさせる所から伏線を引き始め。

 足りなければ奪うのではなくもらい、相手が足りなければ与えるという生き方をと家康に説きました。これに信康、さらに五徳を巻き込んでいきます。今川氏真と糸にも声を掛け、武田方の穴山とコンタクトを取ります。穴山は乗ったのですが、勝頼は「女のままごとのような政には乗れぬ」と、瀬名の件を野に広め信長の耳に入るようにします。

 それを聞いた信長は、史実として伝わるのとは違う対応を取ります。家康を呼び出しますが、「おまえの家中のことだ、俺は何をせよとは言わぬ、おまえが決めよ」と告げます。

 一方の瀬名は、五徳に「わたしのことを信長に讒言して仲間と思われぬようにせよ」と指示します。

 家康は悩んだ末に、二人を築山から移すこととし、その時に替え玉に入れ替えて替え玉を手討ちにすることを考えます。

 しかし、瀬名も信康もそれをよしとはせず、それぞれに自死します。

 信康は七(ハナコ岡部)の太刀を奪って自刃。止む無く大久保が「お楽にして差し上げよ」と告げ、半蔵が介錯しました。

瀬名は、元忠(音尾琢真)に介錯を頼みますが「できませぬ」と断られ、大鼠に「頼む」と告げます。

 異説にはなりますが、非常に感動的なエピソードに仕上がり、それぞれの登場人物の魅力が生きているので、さすがの古沢脚本と思いました。

 女大鼠が随所で魅力的な表情をするので、作者のご贔屓(古沢の言う所の「来週も逢いたいと思う人」)なんでしょうかね。