6月が第5週まであったので、そこからです。
藤沢女流本因坊と小山六段の三世対決。
解説は八段解説者五人衆の一人、好青年、平田君でした。
藤沢が十年連続十回目の出場と聞いてスゴイですねと言っていましたが、まだ3回目の出場の平田君としては率直な感想なのでしょう。
碁の方はヨセに自身のある両者なので、作り碁になると解説者は予想。その通りに作り碁になり、半目の女王藤沢が一目半を手堅く残しました。
7月第1週は、これまた講座講師の瀬戸八段と、あっという間に九段になった関航太朗の一戦。
碁の方は本格派と呼ばれる瀬戸先生が正々堂々押し込んでいき若手実力者の一人を降ろしました。二回戦は羽根九段ですから、またしても強敵。関西棋院の実力者として是非とも三回戦くらいまで行って欲しいものなのですが。
解説は八段五人衆の一人、首藤先生。最初から最後まで非常に楽しそうに解説していました。「まさか、ここはやっていきませんよね」と言っている手をことごとく対局者が打ってくれるので非常に嬉しかったのでしょうか。一回戦で平田君、首藤先生あたりがどんどん出てきて、個人的にはとても嬉しく思いました。
7月第2週は、山田規三生九段と、関西棋院の西五段でした。このカードは西五段から見てリベンジマッチなのだそうです。前回はブンブン丸キミオ九段にボコボコにされたということで、かなり準備してきた模様。
その甲斐あってか中盤からは西五段が優勢に打ち進めてキミオ九段を降ろしました。
キミオ先生が冒頭インタビューで、「最近、若手に勝てなくなってきて困っています」と言った通りになってしまいました。もう昭和や平成の大先生たちが貫禄勝ちして当たり前という時代は終わったのですね。西五段の次は富士田七段だそうで、段位は二つ下でも今の打てている力ではキミオ先生より手強いのかも知れません。
解説は銘琬先生でしたが、少し声が高くて聞き取り辛かったことを除けば問題ありませんでした。
第4週は、初出場の上野梨紗女流棋聖と、新春ペア碁に登場した谷口五段。久しぶりに女流戦に女流解説者で謝依旻七段です。そうか、謝さんが女流無冠になって段位で呼ばれるのも新鮮です。
どちらも力が強いので力戦になりそうという解説者予想でしたが、予想したほどの激戦にはなりませんでした。谷口五段の打ちぶりが自信ありそうに見えたのですが、AI評価はじわじわと白の上野よしに傾いていき、最後は上野が谷口を降ろして初出場初勝利でした。
この枠の二回戦は安達先生だそうです。
謝七段(違和感あります)の解説ぶりは、随分と安田さんに気を使っていて、手処で別筋の説明をする安田さんに「じゃあ、最後きめちゃってください」と結論を譲るなどしていました。なんとなく、どの解説者さんも、元講師の対局者さんも、みんな安田さんに気を使っているようで、今年はしょうがないけれども、来年は成長して欲しいものだと切に願います。