G線上のあなたと私を見る

終りまで見ました。

うーん、前半は良かったのですよ。お互いに共通項のない3人+先生が、その緩い関係にもかかわらず斬り込んだセリフを言い合う。これぞ、安達脚本‥と思いました。

しかし、徐々に少女マンガにありがちな展開へと移動して行き、終盤ではダメな少女マンガの典型的な同じことをいつまでもうじうじ悩んでいる展開へ。

うーん、最後の2回は結構みているのが辛かったです。

男性目線で言うと、也映子が8才下の男をよろめかせられるほど魅力的に見えないのが、まず辛かったです。

結果として、そんなのによろめいてしまう理人が見る目のない愚か者に感じられてしまう。

主人公の二人がそんな感じなので、見ていてなかなかドラマにのめり込めませんでした。

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結局、眞於先生の方がイイ女なのに、それが店長とくっついてしまうというのが、またまたガッカリでした。

どうした安達奈緒子! がんばれ安達奈緒子! みんな待ってるぞ!

☆バットマンアンドサンを読む

バットマンエターナル」が残念だったので、スコット・スナイダーから離脱して、グラント・モリソンへ来ました。

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バットマンと、ラーズアルグールの娘であるタリアは関係を持ち、実は隠し子が‥というB級伏線を回収しに掛かった冒頭作です。

「梟の夜」では、弟と確執を演じたバットマンですが、今度は息子とです。アメリカ人、と言うかキリスト教徒はどうして業の深いお話しが好きなのでしょう。

いかにも大物悪役らしい悪役が単体で登場して戦うのは、個人的には往年のTVシリーズファンとしては嬉しいです。大勢ぞろぞろ出てくるのも悪くはないのですが、個々の悪役の魅力が薄くなるような気がします。

ラーズアルグールとは実は初対面なのですが、なかなか腹心の部下も含めて味のあるヴィランだと思いました。

バットマンと息子ダミアンとの本格的な確執は次巻「ラーズアルグールの復活」からになりそうです。すぐに続けて読む予定です。

千葉会:ダイナモ作戦を対戦プレイする

今年2回目のZOCのある作戦級ゲーム対戦です。

半年に1回では、プレイ技術の向上するはずもなく。

今回は提督さんにお付き合いいただき、ドイツ軍を担当しました。

10時過ぎから18時くらいまでプレイして、結局、最後までは辿り着きませんでした。ユニット数が少ないので、もっと手軽ではと期待していましたが、シチュエーションが切羽詰まっているのでどうしても慎重にユニットをさばきがちで時間が掛かりました。

前半は連合軍の「断固たる防御」の出目が良くて、それなりに有力な攻撃を組合わせても一向に進捗しませんでした。

しかし、第5ターンに、ロンメルの振り直し攻撃がダンケルク前面で成功して、一気にダンケルクヘクスに接敵できました。そこまではイギリス軍は逃げ切り勝ちかと思われていましたが難航し始めて、終了時点では形勢はドイツ軍持ちという所で協議終了となりました。

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久しぶりのヘクス作戦級でしたが、この世界もこれはこれで楽しいものですね。

本作では、ダンケルクの大撤退と、そのクライマックスでドイツ軍が出した装甲部隊の停止命令の綾で非常に独特なシチュエーションが出来上がっていて良いと思いました。

ドイツ軍としては、停止命令のために3ターンまでは思うに任せないのですが、それでも出来ることを積み重ねて海岸へと肉薄します。

連合軍は非常に難しい判断を強いられ、比較的強固な初期防衛線で守るのか、それとも全面的な撤退に切替えるのかのタイミングが悩ましい。撤退しなければ勝てないのですが、撤退させるとただでさえ足りない兵力がさらに不足する。それを補うためには撤退して戦線を短くするしかありませんが、撤退してしまえば後背地を自ら削ってしまい海を背にした背水の陣に。

シックルカットに比べると、あまりプレイを見掛けない気がしますが、独自のシチュエーションの面白さはあると思います。一方で、中盤以降はユニットも戦線もすごい勢いで収束してしまうので、そこがクライマックスのエキサイティングさに欠けると見る向きもありそうです。

あとユニット数が少ない上に、最後の海岸でのドン詰まりまでプレイする関係で、個々の戦闘結果のぶれが勝敗に与える影響が強すぎるかなと言う気はしました。ここらへんは題材の性質から直結している話しなので、このテーマのゲームとしては如何ともしがたいのかも。

久しぶりにシモニッチに返り咲いたら、やっぱり楽しかったですね。

また、なにかやる日が来ることでしょう。

七つの会議(劇場版)を見る

WOWOWです。

TBS映画なのですね。

なんと言っても、八角さんを演じる野村萬斎の怪演が素晴らしい。

万年係長のサボリーマンで、ドーナツ泥棒の有力容疑者。しかして、その実体は‥(^o^)

その敵として登場するのが香川照之。その悪役ぶりは、「半沢直樹」の時に匹敵します。しかし、最後まで悪役ではないのですが、今回は。

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二課長がNHKでは東山でしたが、映画ではビクビクしている及川と言うのが、映画前半のテイストを全然ちがうものにしていて驚きます。

ドーナツ企画者の浜本優衣役が、歌舞伎町弁護人の朝倉あき。此処でも随所に松井玲奈を思わせる表情を見せて好演しています。

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全体として、TBSでの池井戸ドラマメンバーが多いのが特徴です。

半沢直樹」から

北大路頭取、香川常務、緋田人事部次長、及川融資調査担当と4人が並びます。

下町ロケット」から

立川談春経理部長、技術開発部の朝倉あき、木下ほうか航空宇宙本部長、土屋太鳳と4人が並びます。

一部メンバーは、「ルーズヴェルトゲーム」にも出ていますし、TBSが総力を挙げた池井戸シフトという印象です。

野村萬斎朝倉あきが非常に良かったので、NHK版でネタを知っていても十二分に楽しめました。

立川談春が悪役なのは、「半沢直樹」でのイメージが良すぎて、少しだけ居心地が悪かったでしょうか。

いや、これは早々に再見するつもりです。

B級SFゲーム分科会出張所連載が実は満20周年

私事で恐縮だが、別件でゲームジャーナルに連載している「B級SFゲーム分科会出張所」の初期記事を探していたら、当該連載第1回が1999年8月であったことを確認できた。

したがって、8月には連載20周年だったのだ。

コマンドマガジンの連載が13年だったのだが、その1.5倍の期間を越えたことになる。

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ちなみに第1回は、同人版ゲームジャーナル57号「特集:源平合戦」で、付録ゲームが「草燃える」だった。第1回のテーマは、「フリーダムインザギャラクシー」だった。

同じ号にKOS先生の「マタニカウ」のレビューが掲載されていて、おおそうだったかと感慨深さひとしおである。

20年前は若かったなと思うのは、正に年を取った証拠か。

アナと雪の女王2を見る

「テルアビブオンファイア」に遅れること10日間、見てきました。

うーん。

正直に言って、冒頭部分が眠かったです。

中盤以降はそれなりに盛り上がりますが、四大精霊の物語であったり、祖父の業を救済する話しであったりして、かなり難しいです。

物語の難度に加えて、尺が2時間と長いこともあり、これは子供が見る作品ではなくなってしまったなと非常に残念に思いました。

これは意外に早々にランキングトップグループから陥落するかも知れません。まさかの「すみっこぐらし」のトップ戴冠はあるでしょうか? 次の敵は「スターウォーズ」ですね。

四大精霊の中では、アースジャイアントも良いのですが、手乗りサラマンダーが気に入りました。

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戦闘機:第二部、空軍大将ヒュー・ダウディングを読む(感想)

「オールクリア」で勝利後のロンドンで群衆が\(^o^)/する対象の一人としても登場するダウディング。

本書を読んで、彼が「イギリスを守るために必要なこと」という視点で一貫して考えていたことが判ります。

そして、そのボトルネックが飛行機の機数ではなくパイロットであり、さらにはパイロット教官であると見抜いていたことが語られます。その教官足り得るベテランパイロットを、もはや助からない瀕死のフランスに派遣して失うなど彼には許容できなかったのでしょう。

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この過程では、近年もてはやされているチャーチルは、瀕死のフランスに外交的に気を使って愚策のフランス支援を実施する愚か者として描かれます。バトルオブブリテンの間一髪の危機を作り出したのは、ルフトヴァッフエではなく、チャーチルの愚策だったということになります。

特にルールへの反抗爆撃は最悪の選択であったとの指摘がイギリス内部からもあるということは、きちんと語られるべきと思いました。

デーニッツが通商破壊戦の本質は単純な引算であると看破したように、ダウディングも英国防空は単純な算術の問題として議論しようとしたようです。しかし、チャーチルは、この単純な算術を理解できなかった(しようとしなかった)ということです。