ナトー・ニュークス・ナチスを入手

bqsfgame2006-03-02

いまごろになってという感じだが、発売当時も気にはしていたのだが、なんとなく買いそびれて此処まできてしまった。
1990年に発売されたXTR社の架空戦史ゲーム。フルマップ1枚、400ユニット。デザイナーはてっきりタイ・ボンバだと思っていたのだが、今回入手して見たらジョー・ミランダだったので吃驚! こんなことなら発売当時に買っておくべきだった。
XTR社はアドテクノスからも影響を受けて架空戦史ゲームを出し始めたと言われるが、その第一作がコレだったかと思う。しかし、ミランダのデザインということになると、むしろ3Wで彼がデザインした「SSアメリカ」からの直系という方が当たっていそうな気がする。
いずれにせよWW2のところから逸脱しているのだが、ゲームの舞台は1990年代のWW3となっている。世界のどこが違うかと言えば、スターリングラード戦の敗北の後、ナチス内部でヒトラー暗殺が実現し、東部戦線総司令官はマンシュタイン西部戦線司令官はロンメルというウォーゲーマー的にはナチスのベスト布陣が実現したと言うところから始まる。しかし、この布陣も北アフリカの敗北を止めるにはいたらず、D−DAYを予想してオマハ海岸を叩き落すには成功したが、マンシュタイン装甲兵力を東部から移動させるのを承諾しなかったので上陸作戦の全体を止めるには至らなかったということになっている。この辺は史実との偏差が小さいのだが、ナチスの善戦の効果は徐々に拡大、連合軍はドイツをギブアップさせるのに梃子摺り、ついに戦局打開のために原爆をデュッセルドルフとケルンに落とすことに‥(^_^; ルーズベルトは既に死んでおり、ナチスは政体を維持する形で和平に応じることになり、結果として戦後、NATOナチスが並立する世界が生まれる。
ちなみにロシアでは、スターリングラード戦には勝ったが、クルスク戦で敗北したためにスターリンが失脚して、その後継者はジューコフになっている。この辺も如何にもウォーゲーマー向けな架空戦史‥(^_^;
とまれ、そんな別の世界で1990年に起こった欧州第三次世界大戦のフルサイズゲームである。ルールもユニット数もボリュームがあり、眺めた程度だが、どうやらZOCがなく航空支援などが強力なため、攻めるに易く守るに難いゲームシステムらしい。このため、ガンガン殴りあう流動的なゲームになっているらしい。この辺はXTRの御大ボンバ先生好み。ちなみにデベロッパーはボンバである。
直後に出た、「ミシシッピバンザイ」や「ブラックゴールド」などは、ボンバの架空世界史で、このミランダの「NNN」の架空世界史とはまた別。日米経済摩擦が高じて第二次太平洋戦争になると言う「レッドスカイモーニング」もまた別。XTR社は、正に多元宇宙のような架空世界史の宝庫なのであった‥(^_^;
とまれ、ミランダと、当時絶好調だったボンバが組んで作ったと言うことなら、結構、面白いものに仕上がっているという期待が持てる。実際、海外オークションではかなり人気のある作品なので、かなうことなら一度やってみたいものだ‥(^o^)