第三紀の戦い:ゴンドールをソロプレイする

bqsfgame2007-12-25

今年の最後の懸案消化になろうかという「第三紀の戦い:ゴンドール」をソロプレイした。
率直に言ってなかなかコメントしがたい。
先ず端的に言って、先日プレイして「なんじゃこりゃ?」状態だった「タンホイザー」のようなことはない。それなりに考えて作ってあると思うし、ゲームとして機能はしている。
ただし、敷居がかなり高い。これは本体のキャンペーンゲームでも同じことが言えたと思うのだが、改めて整理しておこう。
1)ダイスドリブンというユニークなシステムを使っておりランダムなダイスを利用してターンのアクションを構築していくという独特のノウハウが要る
2)豊富なイベントカードによるガジェット、豊富なキャラクターに付属する多くの特別ルールなどに満ち溢れている
3)バトルゲームは戦術的作戦級というポジションにあるため、戦闘ルールなどが本体キャンペーンよりかなり複雑になっている
そんなこんなで本体キャンペーンを経由して入ってきたプレイヤーでも初見ではなかなかゲームの全体像を見据えて戦略的なプレイをするということが難しい作品だと思う。
問題なのは、そこまで高い敷居を越えて是非ともプレイしたいと思わせるかどうかなのだが、少なくとも初見の範囲では本体キャンペーンほどには魅力を感じなかった。
しからば、これを持って「バトルゲーム:ゴンドール」はダメなのかと言うと、そういう訳でもない。比較の対象となる本体キャンペーンゲーム「ウォーオブザリング」が余りにライヴァルとして手強すぎるからだ。
ただ、こういうことは言える。「ウォーオブザリング」のキャンペーンと、「バトルゲーム:ゴンドール」のいずれかしかプレイする時間がないのなら選ぶのは必然的に前者だろう。また、同じユニットを部分的に使いまわすことがあるため、どちらかように準備しておくと他方用に組み直すのはかなりの労力が要る。どちらに組んでおく方が次のプレイのためになるかと言えば前者向けに組むのが人情だと思うし、その状況下では後者をプレイするためには準備が大変だしキャンペーンのためのセットを崩すことになる‥という心理的障壁が上乗せになる。そう考えていくと、何度も飽きるほどキャンペーンをやった上で、違うテイストを楽しむためにバトルゲームもやりたいというような恵まれたゲーマーでない限りは、なかなかバトルゲームには手が出ないのではないかという気がする。偉大な本体ゲームに付随して作られた合格点ゲームの憂鬱と言ったところだろうか。