S&T:イランイラク戦争を入手

bqsfgame2008-09-07

実は昨日のBAORはついでで、今回の入手の本題はこちら。発売当時に買うつもりでいながら、だらだらしていたら見かけなくなってしまった‥(^_^;
このイライラ戦争は1980年から89年までだらだらと不毛に続いていた。当時をリアルタイムで生きていた人がウォーゲーマーには多いと思うが、何故はじまり、どういう経過を辿り、どう決着し、それがどういう意義があったのか説明できる人はほとんどいやしないのではないかと思う。
今から整理してみると、ホメイニ師を旗頭にしたイランのイスラム宗教政権は、周囲のどこの国にとっても嬉しくない隣人だったのかなという気がする。パーレビ国王の親米政権を失ったアメリカはもちろん反イランの先鋒。ところが、アフガニスタン侵攻していたソビエトイスラム原理主義テロの波及を嫌ってイランの新政権が嬉しくなかったらしい。同じイスラム教徒の周辺諸国も、世俗的な王家の支配者にとっても、軍事的な独裁者にとっても、宗教理念の正論を驀進する政権は煙たかったらしい。結果として、イランとイラクが戦争を始めると、なんとアメリカもソビエトもアラブ周辺諸国ものきなみイラク側に味方した。当然、イラン側は大苦戦な訳だが、敵の敵は味方という理屈で思わぬところから味方が現われた。それが、北朝鮮でありリビアであり、なんとアラブ諸国の敵であるイスラエルだったという。もともとアメリカの武器輸出の対象国だったイランではアメリカ兵器が多く、その部品やメンテナンスはアメリカが敵に回ると困難になったという。そのアメリカ兵器部品を調達して動くようにしてくれたのがイスラエルだというのだから変な話しだ。
この話しを聞くと、もう一つ今の多くの人が不思議に思うのは、当時はアメリカはイラクを一生懸命に支援していたということだ。その後の湾岸戦争の経緯で関係が一転した後の時代しか知らない人には、その少し前まではレーガン政権がサダム:イラクを支援していたとは信じられまい。
また、一時、アメリカを震撼させたイランコントラ事件は、この戦争中に反イランだったはずのアメリカが裏のルートでイラン側にも武器供与して資金を作り中南米工作に利用していた‥という疑い。斯様に武器輸出国家は身勝手で節操がないのかと思わされる。