○ベリック公 フィッツジェームス

スペイン継承戦争の開戦時にはネーデルランド方面でブーフレール公の下にいた。その後、ヴィルロワ公の下に異動。1704年に指揮権を与えられてスペイン方面へ転戦した。
同盟側に参戦したポルトガルを相手に活躍したが、スペイン王になったフェリペ5世と意見が衝突して左遷される。
1706年にイタリア方面での軍功で元帥となり、再びスペインに派遣されてフェリペ5世と共に戦った。1707年アルマンサの戦いでフランス・スペイン連合軍を勝利に導き、フランスとスペインの両方で爵位を叙された。
1708年、ヴィラール公に代わってドイツ方面の司令官となった。劣勢となっていたヴァンドーム公の救援に駆け付けたがヴァンドーム公と衝突、結果としてリールは陥落することとなった。
1714年、バルセロナ包囲戦に勝利して長年の懸案だったスペイン戦線の決着を付けた。
フランスの諸将の中では優秀だったと言われるが活躍の場がスペイン方面だったことから戦争全体を左右するような軍歴には恵まれなかった。