○引き潮のとき5を読む

bqsfgame2015-08-18

とうとう読み終りました。
眉村卓のライフワーク、司政官シリーズ、その最後の、そして最長の長編です。そして、シリーズ内時間でも最後に当るのではないかと思います(ちょっと自信がない)。
正直に言いますが、「えっ、これで終り???」感は強かったです。え、これが遠大なシリーズのラストシーンなの‥と思ってしまいます。
そこらへんが、本書が20年経っても文庫化されない最大の理由なのかも知れません。
それでも、本書が巨大な構築物であることは否定しようのない事実で、眉村卓ファンなら是非とも読まねばと思っている人も多いことでしょう。わたしもその一人でしたし‥。
ただ、「消滅の光輪」のイメージで入ると失望するかも知れません。これは、もっと枯れた世界の枯れた司政官の物語です。それ以上は現物を読んで自分で確認してみて欲しいと思います。