北野勇作です。
メディアワークス文庫で、全然、出版されたのに気付きませんでした(笑)。
表紙がメイドなのです。
まぁ、変なメタ小説でして、主人公の二流SF作家が売れる本を書けと編集者に言われ、それなら今時はラノベだろうとラノベに初挑戦します。しかし、どんなものがラノベか判らないので、とりあえずメイドを出しておけばラノベになるだろうとメイドを出した小説を書いていくと言うお話しです。
途中からは、主人公のラノベ作家がシュレーディンガーの猫よろしく量子的に偏在化した状態になり、その状態を利用して自分が書けるはずのないメイド小説を完成に向けて努力すると言うことに。
北野作品ならではの昭和ノスタルジーな感じはありません。しかし、それ以外の北野作品の道具立ては揃っています。北野作品として特に出来が良くはないですが、ラノベというものを逆手に取ったメタ小説としてアリかなと思いました。